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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: ニワトリ胚観察実験 -山梨県立甲府東高等学校アウトリーチ-
実 施 者: 後藤悠太 岡山唯 豊田千春
実施場所: 山梨県立甲府東高等学校
実 施 日: 2011年 12月 3日
対  象: 山梨県立甲府東高等学校生徒 約40名




<概要/目的>
山梨県立甲府東高等学校の1生徒を対象に、ニワトリ胚の観察実験を行なう。本企画は発生プログラム研究室の福田公子准教授が山梨県立甲府東高等学校で行なう特別授業に合わせて実施するものである。
 鶏の有精卵は約20日間あたためるとヒヨコとして孵化する。ヒヨコも鶏卵も我々に身近な存在であるが、ヒヨコとして生まれてくるまでの様子を観察する機会は非常に少ない。そこで本企画では、比較的取り出すことが容易で様々な構造を確認できる孵卵2.5日目の観察を行なってもらう。対象学生にはスケッチを通して詳細な観察を行なってもらった後、グループに分かれて実験に関するディスカッションを行なってもらう。
 この企画を通じて高校生には、教科書などでは伝わりきらない生物学の具体的なイメージを持ってもらい、生物学への興味や進路を考える際の判断材料となることを狙う。また上記内容の企画を実施することにより、企画者自身の説明能力、情報発信能力の向上を図る。

<活動内容/具体的成果/課題>
「写真で見るより迫力があったし理解が深まった」「動いている心臓を見た時感動してしまった」などの感想を多くの生徒から聞く事ができた。しかし、何人かの生徒は「内容が理解できなかった」と言っていた。観察するポイントを伝える時に、より明確な説明が必要かもしれない。

<感想>
 アウトリーチへの参加はもう10回近くになるので、準備から終了までスムーズに行うことができた。そして、今回もとても楽しむことができた。頑張って実験を教え、生徒が「面白い!」と言ってくれるととてもやりがいを感じる。そして、自分が行なっている研究の面白さの再確認にもつながった。しかし、同じ実験をしても興味を示さない生徒は存在する。今回は生物選択ではない学生が多数参加していたので、そういった生徒向けの授業内容を考える必要があるのかもしれない。(後藤悠太)

 今回はTA一人あたりの生徒数が多く、実験の補助や質問に絶え間なく対応しなければならなかった。しかしTA全員がこれまでに何度もアウトリーチを経験していたのもあり、実験準備や補助をスムーズに行うことが出来た。生徒は皆実験を非常に興味深そうに行っていた。またスケッチの時間を長く取れたので、胚を詳しく観察出来ていた。授業後のアンケートに目を通すと、生物を選択している生徒としていない生徒が混在している中で、やはり実験や講義に対する受け取り方や姿勢が様々あることがわかった。全員が心から生物を面白いと思ってくれる内容の実験や講義を行うことは難しいと思うが、これから行うアウトリーチでも少しでも多くの生徒にそう感じてもらえるようにしたいと思った。(豊田千春)

 今回アウトリーチに行かせていただいた高校は、ほとんどが生物を受講している、あるいはこれから受講するという生徒さんでした。そのため、実習は自ら進んで行い、スケッチに関しても細かいところまで画けている学生がほとんどでした。しかし、スケッチを描くということが不得意な学生は、それだけでやる気をそがれたりしてしまうようなので、スケッチのかき方のようなものをレジュメ作成するべきかもしれない。多くの生徒が生物の知識をもっていたため討論でも発展した内容などを話していたり、実習後に質問をするなど実習を面白いと感じてもらえらようでよかった。 (岡山 唯)



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