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生命科学科・大学院生命科学専攻
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研究室
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⇒応用生命科学領域
(大学院)
植物生態学研究室
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高等植物の生態現象をさまざまな時間的・空間的スケールで多角的にとらえることをめざして研究をすすめています。小笠原や北八ヶ岳などでのフィールド研究に加え、温室・圃場や人工気象室を使った実験的な研究やシミュレーションなどによる理論的な研究も重視しています。
所属教員
鈴木 準一郎・教授
立木 佑弥・助 教
研究室訪問の申し込みhyperlink
 大学院受験希望の方は、是非、研究室を見に来て下さい。
研究内容
フィールドからのアプローチ
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生態学の研究には、重要な3つのアプローチがあると私たちは考えています。その一つが、フィールド調査です。フィールド調査では、調査をしている「場」で何がおこっているかを定性的・定量的に明らかにし、そこから、その「場」の特殊性を主張する、あるいは、より普遍的に適用できる法則性や規則性を見いだすことが大きな目的です。すでに知られている法則や規則性をフィールドで検証する場合であっても、その結果は調査をしている「場」の固有性に強く依存します。その意味で、フィールド調査は、生物を特徴づける2つの側面、多様性と共通性のうち、多様性をより重視したアプローチであると言えます。
 私たちの研究室では、キャンパス内の日向緑地・北八ヶ岳・奥秩父・小笠原・富士山・多摩川河畔・ヨーロッパの半自然草原などをフィールド調査の「場」として、研究を展開しています。研究の詳細な内容に関しては、私たちの研究室のホームページで紹介しています。
実験的なアプローチ
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生態学の研究でもう一つの重要なアプローチが、圃場や温室や人工気象室で行われる栽培実験です。栽培実験では、栽培する植物や条件を研究目的に応じてある程度自由に設定できます。そのため、生態現象で見られる一般性や法則性をより直接的に検討することが可能になります。その意味で、実験的なアプローチは、共通性をより重視したアプローチであると言えます。
 私たちの研究室では、キャンパス内の圃場・温室・人工気象室で、研究を展開しています。栽培実験の材料として用いている植物には、シロイヌナズナ・ミヤコグサ・アサガオ・シロツメクサなど発生学や生理学や遺伝学など他の生物学の分野で広く用いられているモデル植物に加え、カキドオシ・ハツカダイコン・ナス・ホソムギなどがあります。コガネムシ類の幼虫やヨトウガの幼虫など植食者を用いた栽培実験も実施しています。
数理的なアプローチ
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生態学研究の3つめのアプローチが、数理モデルやコンピュータ・シミュレーションを用いた数理科学的アプローチです。野外における複雑な生物現象をより単純化し、数学的に記述することにより、現象の見通しが良くなります。長時間かけて起こる進化プロセスや、可視化の難しい化学反応やコミュニケーションを数理的方法によって見えるようにすることで、生命現象の論理的な理解が進みます。
 私達の研究室では、種内および種間の相互作用系、個体群動態、進化ゲーム理論を用いた理論研究を展開しています。植物を中心に、ウイルス、菌類、動物など様々な分類群に理論を適用することができます。
 また上述のフィールド、実験によるアプローチで得られるデータの統計学的理解を進めるために数理的アプローチを利用することもあります。
生態学の理解に向けて
以上3つのアプローチは、生態学を研究する上でどれも不可欠なアプローチです。また、これらのアプローチはそれぞれ独立に採ることができますが、これらを複合的に活用してこそ生命現象の理解に威力を発揮する場合もあります。
 そのため、私たちの研究室では、フィールド調査を主な調査手段としている人も栽培実験や数理的な解析を主な調査手段としている人も同じセミナーに参加し議論をしています。また、一人の人が、3つのアプローチを複合的に用いて、研究を進めている場合もあります。そして、私たちは、このような体制こそが生態学を研究していく上で最善であると考えています。
関連リンク
研究室オリジナルホームページhyperlink

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