なぜ今英語コース開講なのか?

  • 現代はどの分野の学問もグローバル化しており、英語で学ぶことが自然且つ必然です。その中でも、進歩の著しい生命を学ぶには、英語が不可欠です。
  • 将来就職して専門分野の学問から離れるとしても、生命科学を通して学んだ英語はビジネスにも活用できます。
  • お膳立てされた留学ではなく、自ら切り開く留学は自発性・行動力・国際性の向上に役立ちます。英語コースはそのような留学準備にもメリットがあります。

英語課程と日本語課程の関係

  • 首都大学東京生命科学科では、2015年4月入学生から英語・日本語2つの言語で授業が開講しされ,どちらの言語でも124単位を履修することが可能です。
  • 英語で開講される科目はすべて日本語でも同じ科目が開講されますので、一部の授業だけ英語もしくは日本語で受講することが可能です。
  • 受講する授業の言語を途中で変更することが可能ですので、英語の習熟度合いにあわせて、受講する授業の言語を見直していくこともできます。

カリキュラムの特色

実験・実習を重視する本科のカリキュラムでは、1年次の入学直後から3年次まで、生物学に関する実験があります。野外・臨海実習も、3年次の夏休みを中心に行われます。また、自ら体験的に学ぶという本科の特色を最もよく表しているのが、「生物学自主研究」です。1年次から在学中にいつでも履修できるこの「生物学自主研究」では、担当教員の助言を受けながら、学生が自ら研究グループを組織し、研究テーマの設定、研究計画の作成、実際の研究、研究成果の発表を行います。開講される授業は、分子進化、生態学、系統分類学、遺伝学、生化学、神経科学、細胞生物学、生理学などの多岐の分野に及びます。授業と実習で取り扱う題材や 動物は、生命科学科の教員が自ら最先端の研究で扱っているものを含んでいます。 また、生命科学以外の授業も英語で開講されす科目がありますので、本科で提供される授業と組み合わせて受講することができます。

英語課程で教える教員の特徴

生命科学科では、学生の国際性を養うためのプロジェクトを数多く実施してきた実績があります。その間、日本語課程で指導をしてきた教員が授業指導英語化に対応できるよう、十分な時間をかけて準備を進めてきました。そこにこの度、英語ネイティブ教員、及び外国での研究・教育経験の長い日本人教員が加わり、より指導体制に厚みをますことができました。
講義・実習のみならず、必要な個別なども英語で受けることができます。

新教員の紹介

Shawn E. McGlynn

准教授Adam L Cronin

  • 1995-1998
    フリンダース大学, オーストラリア
  • 2000-2002
    北海道大学 ポスドク
  • 2002-2003
    ロンドン大学 ポスドク
  • 2008-2010
  • ピエール・マリー・キュリー大学 リサーチフェロー
  • 2011-2014
  • 岩手大学 講師 / リサーチフェロー

私はオーストラリア出身ですが、科学的な研究を通じて世界中でたくさんの異なる文化の人々と仕事をする機会がありました。私の研究は社会性昆虫の機能と構造についてです。集団で生活する生物種は単独で生活していては得られない利益を獲得しています。さらに集団の社会構造が変わることによって、異なる環境での種の生存を可能にしています。このような集団生活による利益がどのようにして生じるのかについて調べています。

 

英語能力は現代科学において不可欠であり、学部の全課程を英語で受講できることは非常に幸運な事です。あなた方が将来のキャリアのためにこの課程で最良の基礎を築くことを願っています。

Kanae Ando

准教授Kanae Ando

  • 1996-2001
    東京大学大学院 薬学系研究科
  • 2001-2006
    コールド・スプリング・ハーバー研究所
  •  ポストドクトラルフェロー
  • 2006-2014
    トーマス・ジェファーソン大学 
  •  アシスタントプロフェッサー

 

 

この地球上にあふれる生きものの美しさ、不思議さに感動したことはありませんか? もっと生命について知りたくはありませんか?生命科学は面白いだけでなく、私たちの社会の様々な問題を解決するために今まさに必要とされています。 東京都立大学の生命科学科では、多様な角度から生命について学び、知識・技能と研究経験を得ることができます。 このコースを完了した後、あなたは生命科学の専門家として、この青く美しい惑星をさらに幸せな場所にするために活躍することでしょう。さあ、私たちと一緒に、生命科学の謎を探る刺激に満ちた旅に出発しませんか?
<研究分野紹介>
人間の知性の宿る脳は、体内で最も複雑な組織です。私の研究は、細胞生物学と分子生物学の最新の手法を用いて、脳がどのように機能するかを明らかにし、さらにその発見を脳神経疾患の治療法の開発に役立てることを目標としています。

少人数制でインタラクティブなスタイルのクラス

英語でのクラスは、20名程度の人数です。英語力が足りない学生の皆さんも、マンツーマン的 な指導が受けられる体制なので、各々が支援を受け、授 業の課題を達成し、単位を取得できることがこの 課程のアピールです。「専門分野に特化した英語での寺子屋教育」を想定しています。生命科学科1 学年の定員は、英語課程を含め60 名です。

いろいろな民族の学生が助け合って成長するシャアハウスならぬシェアクラス

日本人の学生は、英語力に自信がなく、英語の理解・ライティングに困難さを感じ、他言語圏の学生は当然、日本語に対して同じような困難さを感じます。 それぞれの学生がそれぞれを相互扶助する形でともに学び、ともに成長していくプロセスを体感できる、人間成長をも見込める課程を目指しています。

求められる学生像

本科ほど広範囲に基礎的な生命科学・生物学を学べる学科・コースは、日本広しといえども他にはほとんどありません。また、本科では実験・実習を重視しています。ですから、生物が大好きで、生命について深く知りたい人や、実験や観察、研究が大好きな人にも本科はぴったりです。一方で、「研究する力」をつけるためには、コミュニケーション能力が大切です。また、生命科学は国際性があり、分子レベルの知識も必要になります。そのため、国語や数学、英語、化学などの基礎をしっかりと身につけていることが求められます。

日本語課程 在学生の声

Masaki Kawanobe

加藤 憶人

生命科学科 英語課程 3年

英語課程と聞くと、引け目を感じてしまうと思います。しかし、その心配は、全く必要ありません。なぜなら、先生やTAの方がサポートをしてくれるからです。英語で講義を受けることは、リスニング力やライティング能力など多くの力がつきます。また、勉強への意欲が増す一因にもなると思います。日本語の講義と組み合わせることもできるので、一度体験してみてはどうでしょうか?

 

kurumi Simonaka

田 千佳

生命科学科 英語課程 3年

私が英語で専門科目を学ぶ大切さを認識したのは、高校の時に部活で行った植物化石の研究がきっかけです。 研究の際、文献を沢山読む必要があったのですが、ほぼ全ての論文が英語で書かれていて解読に大変苦労しました。現在最新の科学情報や大半の論文は英語で執筆されており、今や英語は科学界の共通言語とも呼べる存在。私は今までの経験を通して英語能力を身に付ける重要性を実感し、英語課程を選択しました。 更に、首都大生命科学科の英語課程はどの授業も少人数制なのが魅力です。先生やアシスタントの方もしっかりサポートして下さいます。 実際私も最初は全部英語での授業についていけるかどうか不安もありましたが、一年経った今既に自分の英語のレベルがどんどん上がっていると感じています。 勿論一部のコマだけ英語で履修が出来ますが、全部の科目を英語で受けたならばまるで海外留学したかのような効果が期待できます。 是非英語課程で一緒に学びませんか?

進路紹介

大学卒業後の進路

【大学院に進学】例年70%~90%の学生は大学院に進みます。
【就職】(一例として) 化学・医薬品関連、飲食料品関連、教育・学習支援関連、その他製造業、その他の企業、公務員等(環境省・林野庁 他)

英語コース卒業後に期待される進路

これまでの留学生は、大学院へ進学後自国に戻って大学教員をしている卒業生が多いようですが、日本国内に残り、バイオ関係のベンチャー企業をはじめた留学生もおります。 今後は、国際進出をした日本の食品会社・薬品会社や多国籍企業で、研究開発、企画、営業等に就く学生が増えるものと考えられます。
また、日本人の卒業生の中には、生命科学科で培った研究力・調査力を活かして、コンサルティング業界に就職する卒業生もおりますので、英語課程の卒業生も今後、その傾向が増す可能性があります。

大学院終了後の主な進路(平成19年~23年度)

【博士課程に進学】 修士(博士前期)課程修了後、本学大学院博士課程の他、東京大学、ローザンヌ大学等、他大学大学院