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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: TMU-UOS exchange 2022 :Lab experience
実 施 者: 佐藤 伶圭
実施場所: 8-412
実 施 日: 2022年 11月 19日
対  象: UOS 学生2名

<概要/目的>
UOSの学生2名に普段研究室で使用している実験手法について紹介し、演習してもらう。
また、それらの方法を用いてどのような研究に取り組んでいるのかを理解してもらい、研究交流を図る。

<方法/企画としての特徴>
前半は簡単なプレゼンテーション資料を用いて実験技術や原理について紹介し、後半は配列解析ソフトウェアを使用して解析体験をしてもらった。「百聞は一見に如かず」と考え、プレゼンテーションは手短に済ませ、体験の時間を多めに設けた。各自のPCで解析体験ができるよう、事前にソフトウェアをインストールしてもらい、データを一時的に渡した。このように本企画は、普段研究室で使用しているソフトウェアを使用しより実際に近い環境で取り組むことで、実践的な体験をしてもらうことが可能になるという特徴がある。

<活動内容/具体的成果>
プレゼンテーションスライドは7枚作成、解析用のシーケンスデータは6セット用意した。10時から説明を開始し、10時20分から1時間半ほど解析体験を実施した。学生2名は基本的な分子生物学の知識はあるようで、説明はダイジェストのような形で十分だった。体験の時間にはプレゼンテーションで説明し切れなかった細かなテクニックを伝えながら個別に対応した。波形のデータはところどころにエラーが見られるため、両相補鎖のデータをよく見て、配列決定をするという配列解析の基本的かつ重要な技術を伝えることができた。また、3箇所のSNPsサイトを持つ遺伝子領域だったため、サンプル数を増やすことでエラーではなく共通の変異であるということがはっきりと確信に近づく過程を体験してもらうことができた。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
お互いに慣れない英語を使っての交流企画だったため、当初不安であったが、学生が積極的に質問をしてくれたことで理解が促進されたと感じる。課題として、今回用いたデータについて挙げる。本研究室はショウジョウバエを使用して研究をしているため実際に近いハエのデータを使用したかったが、体験に適したようなリファレンスが存在する既知遺伝子のシーケンスデータが手元になかったため、研究室の教員からいただいたヒトのデータを使用した。日常的に分子実験に慣れていない学生にとってはより身近なヒトを例に学んだことで、想像しやすかったかもしれないが、目的に述べたような"どのような研究に取り組んでいるのか理解してもらう"ためには一歩及ばなかったかもしれない。時間の関係もあったため今回は提供できる最大限だったと思うが、また機会があればこの反省を生かし、解析体験後に応用例として紹介するなどの工夫が可能だと考える。



©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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