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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: ソウル市立大学大学院生の実験補助と交流 環境微生物学研究室・微生物分子機能研究室
実 施 者: 福島俊一・河合瑞希・畑中惟・西原亜理沙・佐藤皐輝
実施場所: 環境微生物学研究室・微生物分子機能研究室
実 施 日: 2013年 11月 26日
対  象: ソウル市立大学大学院生2名

<概要/目的>
先進的な研究を進めるためには、常に広い分野での新しい研究の情報を知ることが必要となる。そのためには研究者間のコミュニケーションが必須となり、国際的な視野に立つと英語スキルの向上が重要となる。しかしながら、研究に関して、実際に英語を使って交流を図る場は限られている。留学生を積極的に受け入れ、各々の研究やその内容を共有することで、単独での視野の狭い研究から大きな視野を持った研究へと実験や考えの幅を広げたい。留学生との交流、および留学生がいる場では日本人同士も英語のみでコミュニケーションを取ることにする。英語を使用する場を増やすことで更なる英語スキルの向上を目指したい。本企画では留学生・首都大学学生双方が、研究や語学能力を向上させ、本企画の経験が将来の糧となると期待する。

<企画としての特徴/活動内容>
●特色
微生物が専門でない留学生にもわかりやすく、環境下での微生物の生態・生理学的側面から見た生存戦略が伝わるように、以下の二点のテーマにつき実験計画を立て、英語でのレジュメを作成した。
1.微生物のサンプリング・顕微鏡観察による環境下での生き死に
2.光合成細菌・植物体の色素抽出、およびその比較による生存戦略についての考察

●活動内容
1.微生物のサンプリング・顕微鏡観察による環境下での生き死に(1/26,29)
首都大内で複数個所より土や水をサンプリングした。
取得したサンプルを直接顕微鏡観察、およびプレート上での培養により、微生物の多様性を確認する。そののち、Live-Dead染色により、環境下での生残性について考察する。
2.光合成細菌・植物体の色素抽出、およびその比較による生存戦略についての考察(1/27,30)
光合成細菌や植物の色素をペーパークロマトグラフィーにより抽出し、分光解析する。得られた色素の種類、量の比較によって、色素が生存戦略にどのように関わるかを考察する。

留学生二人に対して、それぞれ1/26,27と1/29,30の日程で上記の実験交流を行った。

<具体的成果>
活動内容に準じ、実験結果についての豊富な英語での議論を行うことができた。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
英語での交流に最初は戸惑いもあったが、留学生側の手助けもあって比較的円滑にコミュニケーションをはかることができた。また、研究分野が異なる学生とともに実験をすることで、忘れがちになる基本的なこと(培地組成やサンプリング方法等)に、新たな目線を持つことができるようになったと思う。(福島)

他国の学生と交流する機会がなかなかないので、今回の企画は留学生と接するいい機会になった。この企画を通して、海外の方とコミュニケーションをとるためには英語が必要なことを改めて実感し、今後の自己啓発にもなった。(西原)

他言語を使ってのコミュニケーションはもちろんのこと、それを使っての実験の説明は非常に苦戦した。しかし苦戦しながらもその場でどうやったら伝わるかということを柔軟に対応することの工夫を凝らすことができた。しかしそれに甘んじず他言語の口語によるコミュニケーション能力はつけていきたいと痛感した。(畑中)



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