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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: 2013年度 UOS×TMU交換留学(村上)
実 施 者: 村上 勇樹
実施場所: 韓国ソウル市立大学(UOS)
実 施 日: 2014年 1月 20日
対  象: 5名

【概要】
ソウル市立大学(UOS)×首都大学東京(TMU)日韓交換留学(2014/1/20~2014/1/27)

【目的】
・韓国の文化的特徴について学ぶと同時に、日本の文化について知ってもらう
・日常会話から実験、発表における学術用語に至るまでの、英語力およびそれを用いたコミュニケーション能力の向上
・自分が今まで触れてこなかった、他分野の研究について実際に手を動かしながら学ぶことで、幅広い知識や技術を身に付け、視野を広げる
・他分野の研究者に自分の研究について正確に伝えるための能力を向上させる


【同行者】
山本健太郎(発生プログラム研究室M1)
大西由之佑(植物ホルモン機構研究室M1)
ゴビンダ・シャーマ(神経分子機能研究室D1)
古澤孝太郎(神経分子機能研究室M1)

【スケジュール】
1/20(月)10:00羽田空港出発、15:00金甫空港到着、17:00頃UOS到着、手続き
1/21(火)Structural Biology Laboratoryにて実験
1/22(水)Structural Biology Laboratoryにて実験
1/23(木)UOS-TMU Joint Life Science Conferenceに参加、ポスター発表
1/24(金)Structural Biology Laboratoryにて実験
1/25(土)観光
1/26(日)観光
1/27(月)10:00頃UOS出発、観光、空港へ移動、20:00金甫空港出発、10:30羽田空港到着

【実験内容】
・1/21(火)
実験についての解説を受け、その後大腸菌へのタンパク質導入操作を体験。
・1/22(火)
増殖させた大腸菌から任意のタンパク質を抽出。さらに抽出したタンパク質を結晶化。
・1/24(木)
結晶化が完了したタンパク質にX線を照射し、構造解析を行うとともに、顕微鏡で観察し、写真を撮影した。


【成果・感想】
実験
馴染みのない実験、馴染みのない用語、その上英語による解説に基づいて実験を進めなくてはならず、度々説明を聞き返して進行を遅らせてしまうことがあった。しかし、日を追うごとにミクロ生物学の専門用語等も段々と理解することができるようになり、最終的には無事にタンパク質の結晶を観察することに成功した。コミュニケーション能力の不足を痛感する局面も多々あったが、逆にソウルの学生と馴染んでいくにつれ、意思疎通が容易になっていくことも感じることができた。

ポスター発表
ソウル市立大学にはマクロ生物学の研究室が基本的に存在しないため、私の研究分野である動物生態学はおそらく現地の学生にはほぼ馴染みがない。そのため、一般の方に向けて話すようなつもりでゆっくりと簡潔に発表した。取っ付きやすい内容であったことと既に皆と仲良くなった後であったということもあり、非常に多くの学生が集まってくれた。発表自体は特に問題なく進行できたが、今後の展望やより大きなスケールの生物学的な現象との関連性についてなどの「発展的な質問」に対し、満足のいく回答ができなかったのが反省点である。この経験は今後の学会等にも活かしていくつもりだ。

その他
お互いネイティブではないため、かえって英語によるコミュニケーションは最初に想定していたよりもはるかに気兼ねなくできた。そしてなにより、ソウルの学生たちが本当に丁寧に世話をしてくれたおかげで全くストレスなく学ぶことができた。そのため、かつて首都大に招待した際の自分の対応との差をはっきりと見せ付けられてしまった。ある意味これが最大の反省点であったように思う。このように、一度交換留学先に出向くことによって次に首都大が招待する際には自分がかつてしてもらったように真摯に対応したいと思える。これも交換留学制度の重要な意義の一つであると確信した。
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY