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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: 2016年度 UOS-TMU交換留学(堀内)
実 施 者: 堀内香穂
実施場所: ソウル市立大学
実 施 日: 2017年 2月 5日
対  象: 9人

<概要/目的>
大学院GP継続事業(生命コース) 「研究・仕事基礎力を踏まえた自主企画力育成」
のもとに、ソウル市立大学の研究室訪問、シンポジウムへの参加、学生との観光地訪問
などの交流を行う。交流を通じて相互の大学の研究活動や文化への理解を深める。
また、ポスター発表を企画し、自身の研究内容の発信や英語での説明の能力を高める。


<方法/企画としての特徴>
・ソウル市立大学に滞在し、研究室訪問を通じて互いの研究内容への理解を深める。
・ソウル市内の主要な観光地を学生と共に周り、韓国の文化に触れる機会を得る。
・シンポジウムへ参加し、ソウル私立大学での研究の成果を聞くとともに、
 自身もポスター発表を通じて研究の内容・成果を発信する。


<活動内容/具体的成果>
2月5日 到着
 ソウル市立大学に到着し、滞在中の予定などの説明を受けた。

2月6日・7日 研究室訪問
 同大学のNano Bio Interface研究室を訪問し、学生と交流した。
 同研究室では、認知症の原因となるタンパク質を金のナノ粒子を
 付加することで標識する技術を目標としている。今回の訪問中は
 実験に必要な金のナノ粒子とPDMS製のチップの作成を補助し、
 実際の作業を体験しながら説明を受けた。

2月8日・9日 観光地訪問
 2日間を通して王朝時代の宮殿、市場、伝統家屋の残る公園、国立博物館を回り、
 ソウル市立大学の学生と交するとともに、韓国の文化への理解を深めた。

2月10日 講演・ポスターを通じた研究発表及びシンポジウムへの参加
 教授と博士課程学生による講演、その他修士課程学生によるポスター発表を通じて
 自身の研究内容とその成果をソウル市立大学の学生と教授に向けて発信した。
 また、後半は同大学で行われている研究の最新情報を発表するシンポジウムに
 出席し、研究の最前線での成果や課題について知る機会を得た。

2月11日 帰国
 ソウル私立大学を出発し、帰国した。
 

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>

海外訪問と英語でのポスター発表の機会を得たのは今回が初めてであり、
研究室訪問や発表の間は特に緊張していた。しかし、同じ環境で活動する
首都大学東京のメンバーや、積極的にサポートしてくれたソウル市立大学
の学生との交流を通じて、自身の成長した面や課題を客観的に知ることが
できた。

ソウル市立大学生命科学コースの研究室は殆どがミクロ系であり、
自分の分野と大きくかけ離れていたため、研究内容を理解できるか
心配であった。しかし、研究室の方々がスライドや実物を交えた
丁寧な解説を受け、普段関わることのない研究分野の内容や意義を
知ることができたのは貴重な機会だった。

観光では、主要な観光地や歴史的建造物を見て回るだけでなく、
韓国料理や韓服の体験も楽しむことが出来た。UOSの学生を招いた
時は築地市場や浅草寺を回ったので、互いに国の文化に親しむ
機会を得られたと思う。一方で、今回は歴史や文化の解説を
UOSの学生自ら行うこともあり、彼らが日本に来たときにそれが
出来ていなかったことを反省した。自国の文化を楽しんでもらえるよう、
まず自分が把握しておくことも交流に重要なのだと痛感した。

ポスター発表では、準備の際にポスターの構成や内容について
多くの修正を受けていたので、実際の発表では更にフィードバックや
質問を得たいと考えていた。互いの研究分野が大きく離れているため、
基礎的な質問に答える場面もあったが、内容よりも、説明に必要な
語彙が不足していることに気が付いた。今回は1〜2人に対して時間を
かけて説明することができたため、相手の疑問を解決できたが、
時間がより少ない、または相手の関心が薄い状態から解説するには、
簡潔に説明する能力も必要と考える。今回の経験を次に活かしたい。

今回の交流を通じて、英語を用いての交流や他分野の研究とも関わる
ことへのハードルを下げられたと感じるが、一方で発表の場での解説
の能力や、交流をより盛り上げるための知識(歴史・文化など)が不足していた。
来年度にUOSからの学生を迎えた際は、これらの課題を解決できるよう
努力したい。
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY