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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: 2017年度 UOS-TMU交換留学(志村綱太)
実 施 者: 志村綱太
実施場所: ソウル市立大学
実 施 日: 2018年 1月 29日
対  象: 10

<概要>
ソウル市立大学にて研究交流を行った。Cellular Signal Transduction Laboratoryに滞在し、研究室の主要テーマに関係する実験を行った。また、シンポジウムに参加し、セミナーを聞き、ポスター発表を行った。

<目的>
実験や議論を通して、異なる分野の研究についての理解に努める。
自身の研究を、英語を用いて背景から丁重に伝える。
韓国の文化や歴史を学ぶ。

<活動内容>
【1/29 出国】
成田空港から仁川国際空港へ移動し、入国した。
平昌五輪を控えているためか、特設コーナーや警戒に当たる警備員が多くいた。
仁川国際空港からソウル特別市へバスで移動し、UOSの学生と合流した。
合流後、学内の施設の説明を受けた。

【1/30 研究室での実験】
Cellular Signal Transduction Laboratoryに滞在した。はじめに、研究室で扱っている主要テーマの概要についての説明を受けた。次に、研究室で行う基礎的な実験であるウエスタンブロッティングの作業をした。

自身の研究は、研究室で作業を行うことがほとんどない。待機時間が長く、同じ作業を何回も繰り返す実験は私にとって目新しく、新鮮であった。1人1台実験台があるようで、設備は充実していると思われる。

夜はウェルカムパーティーに参加した。雰囲気は首都大のイニシアチブスペースで行う会に似ていた。

【1/31 研究室での実験】
前日に引き続き、ウエスタンブロッティングの作業やHela細胞の観察を行った。
研究室で出前を注文し、ラボのメンバーと昼食を食べた。
夕食もラボのメンバーと食べ、交流を図った。
夕食後はカラオケに行ったが、リモコンが日本と異なり、電話帳のようなものからコード番号を入力するような方式に驚いた。

【2/1 ソウル市内の観光】
ソウル市内の観光地である、景福宮や北村韓屋村などを見学した。
私たち以外にも多くの外国人観光客がおり、何とも言えぬ親近感を覚えた。
景福宮の解説などからは日本の侵略の影響を感じ、お互いが史実に対して真摯に向き合う姿勢が必要だと思った。


【2/2 シンポジウム】
シンポジウムに参加した。午前中は教授や学生の口頭発表を聞いた。
午後は、まずポスター発表に参加し、私も自身の研究内容を発表した。発表時間は1時間で、時間帯が分けられていなかった。そのため、発表しつつ、UOSの学生のポスター発表を聞いた。
次に、脳疾疾患などの最新の知見についてのセミナーを聞いた。

自身の研究とは分野の違うものばかりであったが、ポスターやスライドの構成、プレゼンの技術などは参考になるものがあった。

【2/3 観光と帰国】
ソウル駅で出国の手続きや荷物の送付を行った。
韓国の国宝である、崇礼門を見学した。ソウル市内を散策、昼食後、仁川国際空港へ鉄道で移動した。


<感想、課題など)>
UOSの学生と様々な交流を通じて感じたのが、主体性の重要性である。今回、私たちが不自由なく交流事業に参加できたのは、UOSの学生の主体性があってこそだと思う。こちらが動くよりも先に、次に行うことを提示する姿勢は見習わねばいけないだろう。今後、アウトリーチなどの主体性が求められる場面では今回の経験を生かしたい。
研究交流に関しては、滞在した研究室が扱うテーマのコンセプトを理解するよう努めた。説明してくれたUOSの学生の説明はわかりやすく、初学者である私でもある程度理解することができた。同じような説明を、自身の研究室についてもできるようにしたい。実験では、2年ぶりにピペットを握って手が震える私を、全面的にサポートしてくださり助かった。異なる分野の実験を行うことで、実験計画やタイムマネジメントの違いなどを実感する良い機会となった。
自身の研究の説明は、準備した内容については十分できたのではないかと思う。ポスター原稿や要旨などの準備を指導教官との議論を通して行ってきた成果はあっただろう。ただ、初学者に言い換えやわかりやすい例えを用いた説明ができたとは言えなかった。より円滑に伝えるためには、さらなる英語のスキルアップが必要であると感じた。
韓国の文化で感じたのは、大きくおもてなすということである。日本の食事では、お残しはいけませんという言葉を耳にたこができるほど聞かされてきたが、韓国では余るほどおもてなす、という文化であると感じた。むしろ残さず食べられる量だと失礼くらいの感覚なのかもしれない。韓国語の習得は悪戦苦闘し、技を4個しか覚えられないポケモンのごとく、聞いて覚えてすぐ忘れるのを繰り返した。メモを取るように心がけたが、それでも私には厳しかった。文化や歴史的な背景も含めて、もう少し日本で予習するべきだったと感じた。ただ、韓国について知るきっかけになった。
貴重な経験を積むことができたのも、福田先生や生命事務の中村さんのご尽力によるものである。この場をお借りして感謝申し上げる。

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