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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: 2018年度 ソウル市立大学大学院生および学部生の実験補助と交流:進化遺伝学研究室
実 施 者: 青木花織、高橋佳乃子、ミノヴィッチあに香、近藤朋希
実施場所: 進化遺伝学研究室
実 施 日: 2018年 11月 19日
対  象: ソウル市立大学学部生 1名

<概要/目的>
ソウル市立大学から留学生1名を研究室に招待し、実験指導、研究に関するコミュニケーション及びディスカッションを行う。研究を行っていく上で、英語を介したコミュニケーションやディスカッションを行う能力は重要である。また同様に、専門外の方に研究内容をより正確に伝え理解してもらうことも重要である。今回、ソウル市立大学からの留学生に実験方法を詳しくレクチャーし、研究に関してディスカッションを行うことで上記の技能を習得することを目的とする。

<方法/企画としての特徴>
当研究室で行われている様々な研究について、学生それぞれが留学生とともに英語によるディスカッションを行った。また、彼女の研究内容に関しても同様にディスカッションを行った。異なった専門の研究者に自らの研究をより的確に伝える術を相互に学ぶ事が出来た。さらに進化の基本となるDNAに関する知見を深めてもらうため、当研究室で使用しているショウジョウバエを用いてDNA抽出実験を行った。得られた塩基配列から複数の遺伝子の配列を決定する方法までを体験してもらった。

<活動内容/具体的成果>
・研究紹介
ポスターやスライドを用いて、当研究室で行っている様々な研究を紹介した。
・DNA抽出
複数種のショウジョウバエからシリカゲル法を用いてDNAを抽出した。
・PCR反応、シークエンス反応
抽出したDNAを用いてPCR反応をシークエンス反応を行った。シークエンサーは415室にあるABI3130xlを用いた。
・塩基配列解析
シークエンサーで読んだサンプルのリードに関して、MEGAを用いて配列決定した。また、MEGAを用いた系統樹の作成方法について学んだ。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
私は、留学生との連絡係、日程や時間の調整、ポスターセッションへの参加を担当した。M1がほぼ全員授業があるという想定外の状況で、何ができるのか、どうやって時間を作り出すのか、誰に手伝ってもらうのかが鍵となった。また、自分はオーガナイザーあてにも送られていたメールを委員あてのものを思い込んでいたため全く情報がなく、かつ企画期間前から体調を崩してしまった。そのため委員との連絡および研究室内との連絡が滞ってしまった。よって他のM1は当日になって慌てて実験等の計画を立てなければならなくなってしまった。当研究室及び他の研究室の方々の助けがなければこの企画が成功することはなかった。そのため今後の課題として、事前にある程度の予定や時間配分について、ラボのメンバーの予定も考慮しつつ考えておくべきであった。また、実験の空き時間についてもその場で留学生と相談して何をするか決めていたので、留学生の興味関心や希望についても事前に調査する必要があると感じた。(M1 青木)

私は、実験計画と実験のプロトコル作成、実験指導の3点を主に担当した。これに加え、自分の研究紹介をスライドを用いて行った。実験指導に関しては、事前に英語版のプロトコルを作成したことによりスムーズに行えた。実験計画に関しては、比較的ハードスケジュールであったため、休憩時間をもう少し入れるべきであった。実験内容に関しては、留学生が興味を持っていた内容であったため結果的には良かったものの、事前に興味のある分野を細かく聞くべきであった。
UOS留学生の研究生活での話が刺激的で、見習うべき点が多々あった。英語の苦手意識が強いため国際交流に関しては今まで非積極的であったが、今回の経験から国際交流に対して前向きの姿勢に変わった。(M1 高橋)

私は実験指導・補助や自分の研究についての紹介とディスカッションを主に行った。実験指導・補助に関しては、自分があまり行ってこなかった実験だったこともあり、準備の面で他のメンバーに負担をかけてしまった。もっと早くから企画の全貌を明らかにし、メンバー全員が同程度準備ができるようにしておくべきだった。自分は英語が得意ではないため研究紹介やでジスカッションがうまくできるか不安であったが、随時相互の理解度を確認することで、誤解などを極力減らすことができた。(M1 近藤)

私は実験指導、実験補助を主に担当し、特に英語でのコミュニケーションをサポートした。実験のプロトコルや目的について英語に置き換えて説明する事が難しかった。そこで伝わるように、相手に適宜言いたい事が伝わっているか、疑問点はないかなど確認するなど工夫をして実験を一緒に行った。本人の希望で他の研究室の見学を行った。期間も長く首都大学東京の生命科学の研究室は非常に数が多い事から、1つの研究室だけでなく、はじめからUOSの学生にそれぞれの研究室が研究紹介、実験などスケジュールを決めて共有し、そこから複数の研究室を訪問する形にすればより有意義な留学になるのではと考えた。
課題としては、自分が今回おこなった実験についてあまり詳しくなく、実験の補助に戸惑ってしまうことが多かったことが挙げられる。今後十分に実験補助をする際は十分に予習したうえで取り組みたいと思った。
(M1 ミノヴィッチ)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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