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「大学院教育改革支援プログラム」:国際シンポジウム

タイトル: 2019年度 UOS-TMU交換留学 (清水優紀)
実 施 者: 清水優紀(M1)
実施場所: ソウル市立大学
実 施 日: 2019年 1月 28日
対  象: 8人

 <概要/目的>
今回の交換留学の目的は以下3点である.
@お互いの研究を理解し合い,ディスカッションすること.(ソウル市立大学の研究室での実験,ポスター発表)
A英語を用いて積極的にコミュニケーションをとること.また,自分の研究について英語で相手に分かりやすく伝えること.
B韓国の文化や生活に触れることで,お互いの文化の相互理解を深めること.

<方法/企画としての特徴>
1.それぞれがUOSの研究室に所属し,実験を行った.その際,自分の研究と相手の研究についてのディスカッションや,研究室のメンバーとの交流も行った.また,カンファレンスにも参加し,お互いの研究についてポスター発表を行った.
2.韓国の文化,歴史,食事などに触れ,お互いの国の文化・言語について理解を深めた.


<活動内容/具体的成果>
●事前準備
・カンファレンス用のポスター作成
・ウェルカムパーティーでのTMU紹介のスライド,原稿を作成

●1/28(月)
9:00 成田空港 集合(TMU学生)
14:30ごろ 仁川国際空港 到着
空港内で昼食.その後,リムジンバスで移動.
バス停付近で,UOSのオーガナイザーと合流.まず始めに宿舎に行き宿泊について確認した.
18:30ごろ ウェルカムパーティーに参加.初めにそれぞれの配属された研究室のオーガナイザーから名札をもらい,歓迎してもらった.その後,UOSについてのプレゼンテーションを聞き,私達の方からもTMU,生命科学専攻,各研究室の紹介も行った.プレゼンテーションは,各研究室の紹介をプラスしたり,大学のキャンパスの様子の説明をプラスしたりなど自分たちなりの工夫を足して発表した.UOS学生の前で英語で発表するのはかなり緊張したが,良い経験になった.

●1/29(火)
午前はオーガナイザーがキャンパスツアーを企画してくれたので,それに参加した.キャンパス内は広く,図書館,研究棟,グラウンド,UOS創立100周年の記念館などをまわった. その後,各研究室に分かれた.私はCellular Signal Transduction Laboratoryにお世話になり,さっそくウェスタンブロティングを行った.2種のタンパク質が与えるβ-cateninの発現量への影響を確認する為に、コントロールを含め3種類のタンパク質混合物を用いて実験を行った。午後も実験を行い,Hela細胞を用いて,細胞内への遺伝子導入を確認した.夕食は研究室のメンバーとともに,ブッフェ形式の韓国料理を楽しんだ.

●1/30(水)
昨日のウエスタンブロッティングの続きを行った.抗体反応(二次抗体)と,バンドの確認(暗室内での確認と,機械を用いての確認の2種類)を行った.夕方はスーパーマーケットへ行き,韓国の食事文化について学んだ.袋麺などインスタント商品がかなり充実していて驚いたことと,また韓国では男性も美容を意識していることがわかり,かなり驚いた.夕食はサムギョプサルを食べた.この日もお互いの言語についての話題で盛り上がった.TMU学生は韓国語の表現を,UOS学生は日本語の表現を覚えたり,それぞれの言語のニュアンスについての説明などをして交流を深めた.

●1/31(木)
一日ソウル市内の観光に出かけた.
伝統的な橋や,景福宮を見学した.景福宮ではセレモニーを見ることができ,伝統的な音楽を聞くこともできた. その後,韓国の民族衣装のチマチョゴリを着て、北村韓屋村の一帯を巡った.写真をとったり,UOSの学生は日本でいう成人式のようなものはあるのか,チマチョゴリは着るのかなどを話しながらめぐった.その後,明洞で夕食(チーズタッカルビ)を食べ,コスメショップやスーパーマーケットなどなど、様々な店に行った.この日はかなり寒かったが,UOS学生の方々が様々な配慮をしてくれて本当に楽しく過ごせた.

●2/1(金)
UOS-TMU Life Science Joint Conferenceが開催された.
午前は口頭発表が行われ、昼食(しゃぶしゃぶ)を食べてからポスター発表を行った.
英語で,また普段自分と同じような実験をしていないひとに自身の研究について話すのは大変難しかった.しかし,前回のカンファレンス時(TMUでのカンファレンス)に比べてかなりスムーズに説明できるようになり,とても嬉しかった.今回は,英語での説明の際に気をつけるポイントを出国前に確認できたことと,またポスターの図を改善したことが良かったのではないかと考えた.しかし,複雑なことについてはまだ説明がうまくできず,悔しい思いをしたので,これからは,自分の考えていることや相手からの質問に対してもっと細かいニュアンスまで伝えられるようになりたいと思った.

●2/02(土)
UOSのオーガナイザーとともに仁川国際空港に電車で向かった.名残惜しく,とても寂しかったが,プレゼントをもらったり,最後に写真をとったりなどして最後まで楽しく交流した.
 

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
今回の交換留学では,当初の目的である,
@お互いの研究を理解し合い,ディスカッションすること.(ソウル市立大学の研究室での実験,ポスター発表)
A英語を用いて積極的にコミュニケーションをとること.また,自分の研究について英語で相手に分かりやすく伝えること.
B韓国の文化や生活に触れることで,お互いの文化の相互理解を深めること.
ということについて達成でき,非常に貴重な体験ができたと感じている.

@に関して:
今回のプログラムは前回(11月のTMUでの交流)に比べて,自分自身の準備に時間を割くことができた.そのため,前回に比べてポスター発表や自分の研究の説明をスムーズに行うことができ,それによってUOS学生の方からも様々な意見をもらえるなど,充実した時間を過ごせた.お世話になった研究室のメンバーはどの方々も研究熱心で,非常に刺激を受けた.また,英語が堪能な人も多く積極的にコミュニケーションをとってくださる方も多かったので,英語を話す機会がたくさんあり勉強になった.その分,自分の英語力の不足を感じ,もっとスムーズに会話ができるようになりたいと思った.
Aに関して:
前回に比べて,話す前のためらいがだいぶなくなり,コミュニケーションに対する恐れがかなりなくなったように思った.そのため,多くのUOS学生と会話を楽しむことができた.特にお世話になった研究室のメンバーとは,お互いの研究内容や好きなもの・ことについてだけでなく,どのような生活・習慣・くせ・こだわりがあるのかなど,かなり踏み込んだ話までできるくらい仲良くなることができ,とても楽しく過ごした.英語はコミュニケーションをとるための,かなり便利なツールであること,またその必要性を強く感じた.
Bに関して:
お昼ごはん,夜ご飯,飲み会など食事のタイミングでお互いの文化や言語,また韓国での徴兵制や大学進学についてなどについて話すことができ,お互いの文化への理解が進んだと考える.観光の日は,韓国の歴史や偉人についていろいろ説明をしてもらい,知識を深めることができた.

UOSのオーガナイザーがかなり良くしてくださり,本当に楽しく,充実した一週間を過ごした.これほど仲良くなれるとは思っていなかったので,とても嬉しく,また貴重な体験だった.研究面でも英語の面でも,思っているよりもかなり多くのものを得ることができた.今後もぜひこのプログラムを続けてほしい.UOS学生が次TMUに来てくれたときに,TMU側が素敵な対応ができるよう,私もサポートしていきたい.
 

最終記入日時:  2019/02/14 16:32:43
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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