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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 支援教室「大地」 学内緑地観察会と事前授業
実 施 者: 角田智詞、中路真嘉、新倉和宏、宮沢絵里(協力者:白井衣里香、鈴木智之)
実施場所: 支援教室「大地」及び松木日向緑地
実 施 日: 2009年 9月 30日
対  象: 青少年相談センター中学生支援教室「大地」生徒20名程

<概要/目的>
中学校での事前授業・大学内緑地での観察会を通して、企画対象者が身近な緑地にも多くの生き物が生息していることに気づき、自然・生物に興味を持つきっかけを作ることを目的とする。


<方法/企画としての特徴>
自然観察や生き物になじみのない生徒にも興味が持て、わかりやすいように心掛けて事前授業を計画した。写真や音声、植物の標本などを多用し、ただ話を聞くのではなく生徒一人一人が自然をイメージできるような授業を組み立てた。事前授業の内容を振り返りながら、大学内緑地での観察会を行った。


<活動内容/具体的成果>
事前授業において、大学内緑地とひなたブックの紹介をスライドにより行った。この際、緑地で見られる生物や、それらを題材とした大学院での研究・調査方法などを紹介した。図や写真を多用し、緑地のイメージを持ってもらえるように紹介した。また、ドングリを用いたクイズ形式の分類作業も設け、積極的に考えてもらえるように工夫した。
観察会では、学内緑地を一緒に散策しながら、事前授業での内容もふまえて、緑地内に生息する動植物の特徴や生態を解説した。ハチやムカデなどの有毒生物も生息しているので、それらに対する注意喚起も行った。

<企画を受けた生徒の声>
あまり興味がなかったが、説明を聞いたら面白く、新しい発見がたくさんあった(中3女子)
初めて知ることが多く楽しかった。良い勉強になった(中3女子)
説明がわかりやすかった(中2女子)
理科は化学が好きだが、今日の内容もなかなかだった(中3男子)
虫は嫌いだが、ドングリの話は面白かった(中3女子)

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
理科の授業を受ける機会が少ない生徒たちに、理科・自然観察は楽しいという印象を持ってもらえたようでよかった。観察会ではヘビやカワセミなどもみられ、双方にとって貴重な体験となったのではないかと思う。ただ、自然観察会としては十分に目標を達成したが、そこにある問題・課題を考える機会点としては不十分である印象を受けた。(角田)

観察会当日のみ参加した。昨年は観察会が雨天中止となってしまったので、今年は昨年の分もと思い、気合いを入れて観察会に臨んだ。そのかいあってか、実際に昆虫の採集用具を用いて説明・採集を行ったところ、珍虫が採集できた。こちらの熱い想いが伝わったのか、反応はおおむね良好であり、説明を熱心に聞いてくれた様子だった。(新倉)

事前授業では、野鳥を中心に動物についての解説を担当した。自分には面白い事でも、特に関心のない人にはつまらないかもしれないと心配したが、予想していたよりも生徒達が興味を持ってくれて嬉しかった。自分の好きな事を研究できる楽しさも伝えられたと思う。生徒達だけでなく、スタッフの方々にも関心を持ってもらえてよかった。
観察会では鳥の観察しにくい季節・時間帯だったため、私が説明できる事が少なかった。センサーカメラによる調査ついては少し解説したが、イモリ池での両生類の研究など、緑地を利用した研究についてもっと紹介してもよかったかもしれない。
他の企画者の解説を聞いたり、普段はあまり気にかけていない動植物も観察することができ、自分にとっても勉強になった。生徒達と楽しく交流できたのもよい経験になった。(宮澤)

事前授業、自然観察会両方に参加しました。事前授業では、学内で見られる「どんぐり」について紹介した。ブナ科の植物の枝や堅果を持参し、それぞれの種を見比べるクイズなどをした。
生徒たちが、自身で見て・触って・考えて、熱心に作業に取り組んでくれた様で、非常に良かったとおもう。ひなた緑地の自然観察会も、興味を持って自然に接してくれたみたいだった。
今回が私にとってはじめての生徒たちに自然について紹介する機会になりました。全体的に段取りが悪く時間ぎりぎりな所もあり反省するところも多々ありますが、今後につながる良い経験になりました。(中路)

 
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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