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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 都立桜修館中等教育学校臨海実習の事前授業 2010
実 施 者: 山田沙佳(神経生物学研究室)
実施場所: 都立桜修館中等教育学校
実 施 日: 2010年 5月 26日
対  象: 同校5年生生物選択者93名

<協力者>
本間玲奈 (動物生態学研究室)


<概要/目的>
都立桜修館中等教育学校2年生の臨海実習に先立ち、磯採集の手法や海の動物についてのプレゼンテーションを行った。臨海実習の目的は、磯に生息する多くの生物を観察し、主に動物界における構成の理解を深めることである。従って事前授業では、生物の系統についての講義、磯採集における注意点の説明、臨海実習で見られる生物の紹介などを行った。これにより、実習当日には事前に学んだ知識を生かして、自ら臨海実習の意義等を考えながら採集ができるようになる事が期待できる。


<方法/企画としての特徴>
事前指導は、パワーポイントによるスライドを用いて、高校の食堂で行った。実際の臨海実習を意識し、スライドは実物の写真を多く取り入れて作成した。また、より興味を持ってもらうために、生き物はクイズ形式で紹介した。その中で、特に重要な内容はカラーでレジュメを用意する事で、より一層内容を強調した。


<活動内容/具体的成果>
93人の生徒に対して、企画者と協力者2人でプレゼンテーションを行った(45分の授業)。
内容は以下の通りである。

1、磯採集の説明と諸注意 (担当:武智)
  磯採集の注意(観察の方法、危険な生物の注意、ふさわしい服装)と潮の満ち引きに  ついて。
  磯採集のコツと、実習当日の干潮時がいかに多くの生物の観察に適しているかを説  明した。

2、生物の系統分類 (担当:山田)
  系統分類学とはどういう学問かについて。
  分類が、進化の課程の推測につながる事などを簡潔に説明した。
  写真や図を多用したスライドや、海綿スポンジなど道具も用い、わかりやすさを重  視した。

3、臨海実習に関するクイズ (担当:山田)
  例年本実習で見られる実際の生物の写真を用い、磯に生息する様々な生物の分類や  特徴をクイズ形式で紹介した。
  選択問題を多く用い、生徒の挙手による参加型のプレゼンテーションを行った。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
私は今回が初めての事前指導だったのであり、また高校生がまだ教わっていない『系統』についても説明しなければならなかったので、上手く生徒達に内容を伝える事ができるかどうかが不安だった。そのため昨年度までの内容を復習したり、高校生にもわかりやすく、興味を持ってもらえるような内容にしたりなど、様々な準備を行った。
その結果、自信を持って授業を行う事ができ、熱心にメモを取ってくれる生徒達が多かった。
しかしクイズに関しては、女子生徒の参加率が悪かったので、次回は全員が参加するようにもっと工夫をしたいと思う。
(山田沙佳)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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