＜内容／目的＞
 私立品川女子学院高等学校の1,2年生を対象に、ニワトリ胚の観察実験を行なう。本企画は発生プログラム研究室の福田公子准教授が品川女子学院高等学校で行なう特別授業に合わせて実施するものである。
　鶏の有精卵は約20日間あたためるとヒヨコとして孵化する。ヒヨコも鶏卵も我々に身近な存在であるが、ヒヨコとして生まれてくるまでの様子を観察する機会は非常に少ない。そこで本企画では、比較的取り出すことが容易で様々な構造を確認できる孵卵2.5日目の観察を行なってもらう。対象学生にはスケッチを通して詳細な観察を行なってもらった後、グループに分かれて実験に関するディスカッションを行なってもらう。
　この企画を通じて高校生には、教科書などでは伝わりきらない生物学の具体的なイメージを持ってもらい、生物学への興味や進路を考える際の判断材料となることを狙う。また上記内容の企画を実施することにより、企画者自身の説明能力、情報発信能力の向上を図る。


＜活動内容／具体的成果＞
　「首都大で生物学を学びたくなった」「研究と勉強の違いがわかった」などの感想を生徒たちから受け取った。生徒たちにとって有意義な時間を提供できたようである。

＜感想／課題など（企画力／評価力／自主性等の向上を含む）＞
　高校生の前で授業形式で大学院生が講義を行うのは滅多にない機会であり、普段から学んでいる知識の再確認ができた。生徒達側からも積極的な参加があったので実施者、対象者の双方に有益な企画であったと思われる。（後藤悠太）

　高校生にとって、大学の講義の様子や研究について知る機会はあまりないので、良い機会になったと思われる。また、発生生物学をまだ習っていないような中学生の参加もあり、企画者はより工夫を凝らした説明を求められるだけでなく、知識を再確認する機会となった。（岡山唯）

　生物学、特に発生生物学は実際の胚を見ると興味関心が非常に高まるのだと再確認した。生徒達の質問の受け答えを通して、難しい内容をいかに噛み砕いて分かりやすく、そして面白く伝えるかが重要であると感じた。（渡辺健太）