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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: オープンラボ 細胞遺伝学研究室
実 施 者: 小林潤、佐藤翔馬、吉松慶 、勝浦絵里子、金木茉樹、細木麻衣、松本望来、山川夏菜
実施場所: 8号館4階 東側Evホール
実 施 日: 2011年 7月 18日
対  象: オープンキャンパスにおける研究室来場者(おもに高校生)

<概要/目的>
キイロショウジョウバエの遺伝子突然変異体や野生種を用いて、レースや実体顕微鏡での観察を行ない、当研究室のオープンラボを訪れた来場者にショウジョウバエの習性や遺伝学を理解してもらう。また、当研究室ではどのような生命現象を研究しているのか、それはどのような手法を用いて行っているのか紹介し、生物学を研究することの意義を理解してもらう。

<方法/企画としての特徴>
 形態の観察:ショウジョウバエの様々な突然変異体を実体顕微鏡で観察し、ショウジョウバエの種の多様性を理解してもらう。また、変異体が野生型とどのような違いがあるか、その違いはどのように起こっているのかを考えてもらう。
 行動の観察:様々な変異体に直立したガラス管を登らせて、その速さを競うハエレースを行なう。このレースを通して、来場者にショウジョウバエの持つ負の走地性や変異体間の運動機能の違いを観察してもらう。
 研究紹介:ポスターを使用して、基礎知識や研究内容の説明を行う。

<活動内容/具体的成果>
 ショウジョウバエの変異体を実際に目にすることで、生物学・遺伝学分野の研究に対する体験者の興味が深まったと思われる。
 ショウジョウバエ変異体および野生種の観察に加え、専門用語を避けて出来るだけ分かりやすい言葉に置き換えた解説に努めた。これにより来場者の方々には生命科学、特に遺伝学への理解をより深めてもらえたと思われる。
 企画者は変異体や野生種、更には自身の研究について幅広い知識を、相手が理解できる言葉で説明することで、プレゼンテーション能力の向上や今後の自身の発表の際に生かせる経験が出来たと思われる。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
・オープンラボを通じて、専門知識の少ない方に説明した際のリアクションが新鮮で刺激を受けたのと同時に、分かりやすく伝えるために自分の中で欠けている力が再認識できた。この経験を振り返り、伝わり易くすることに重点を置いたプレゼン能力の向上に努めたいと思う。(小林)

・来場者の殆どが専門知識のない高校生などであった為、専門用語や遺伝学的ロジックを用いずにわかりやすい説明をする必要があった。ハエの突然変異は目で見て分かるため、これを用いることで来場者に遺伝学の考え方を伝えられたと思う。しかし、研究における実際の実験手法を伝えきることはできなかったように感じた。(佐藤)

・今回の対象者は高校生が多かったので、あまり専門知識のない方にも専門的な内容をわかりやすく伝えようと心がけていた。保護者などからも進路の相談などを受け、学生の視点から大学生活や研究生活の魅力が伝わるようなプレゼンをした。また、専門的な事を簡単に伝えるには、高いレベルの理解と表現力が必要だと感じ、今後力を入れて学んでいきたいと思った。(吉松)

・主な対象者が高校生であった為、楽しんで企画に参加してもらえるように分かりやすいプレゼンを心がけた。また高校生ならではの質問が、普段の生活と我々の研究を結びつけるようなものもあり、こちらも勉強になった。今回は生物に興味のある親子が多く参加されたのでプレゼンしやすかったが、そうでない方が参加した場合に魅力的な説明ができるように、今後のゼミ内外での発表の場を利用して能力の向上に努めていきたい。(勝浦)

・今回のポスター発表では自分の分野とは異なったテーマも説明しなければならず、説明をするのに苦労した。年代に応じたプレゼンをし、専門的な内容をわかりやすく伝えることを心がけた。対象者からは多くの質問を頂き、説明の仕方を工夫しながら進めることが出来た。一方で発表を通じ、より伝わるプレゼンをするためには更なる知識の向上と会話力が重要であると感じた。今後も発表を重ねて、対象者に合わせたより分かりやすい説明を目指したい。(金木)

・ハエレースによりショウジョウバエの行動の観察を行ったが、変異体を肉眼で見分けるのが難しい為、ショウジョウバエのことをよく知らない来場者にとって分かりにくい企画であったと感じた。今後同じような企画をする際には、どのようにしたら来場者に面白さが伝わるかを具体的に考え、改善する必要がある。(細木)

・変異体の観察を担当した。好奇心を持って観察をし、説明に耳を傾けてくれた高校生が多く嬉しく思った。高校での授業とは違う、生物研究の魅力を伝えることができたと思う。今後はオープンラボ以外のアウトリーチ活動にも力を入れて、生物の面白さを伝えることができるよう、自身の企画実践力やコミュニケーション力を高めたいと感じた。(松本)

・対象者である中学生・高校生やその保護者の方々は、基礎知識や研究内容の説明をした際に感動したり明確なリアクションを示していた。また、専門知識をもつ人間がかえって普段はあまり考えないような素朴な疑問をなげかけてくれた方もいた。そのような中高生の時期にこそ生物学や研究の魅力をしっかりと伝えることが重要であると感じ、今後もプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力を磨いていきたいと考えた。(山川)

©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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