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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 植物環境応答研究室オープンラボ
実 施 者: 米田 彩乃 , 深澤 茉愛
実施場所: 東京都立大学構内(8号館287室)
実 施 日: 2022年 7月 17日
対  象: オープンキャンパス来場者

<概要/目的>
オープンキャンパスに来場された方(主に、高校生やその保護者)に、本研究室がおこなうシアノバクテリアの光応答戦略の解明やシアノバクテリオクロムの応用利用の研究について知ってもらい、興味を持ってもらう。また、専門知識を持たない来場者の方へ研究内容を説明し、質問に適宜答えることで、自身の研究内容の理解度を深める。

<方法/企画としての特徴>
@研究内容をまとめたポスターの展示
光合成生物であるシアノバクテリアの光応答戦略に着目した研究についてまとめたポスターを作成し、発表した。
Aデモ実験:小型分光光度計によるさまざまな光のスペクトルの測定
太陽や蛍光灯の光の波長を測定し波形の違いを比較した。また、植物の葉を分光光度計にあてがい太陽光を当てることで、葉を透過する光を測定し、葉が持つクロロフィルなどの色素が吸収する光について考察した。
Bデモ実験:シアノバクテリオクロムの光変換の観察
本研究室で精製したシアノバクテリオクロムに赤色光と緑色光を照射して光変換の様子を観察してもらった。
Cシアノバクテリオクロムの結晶の観察
本研究室で精製し結晶化させたシアノバクテリオクロムを顕微鏡で観察してもらった。
〜企画としての特徴〜
・一般の方は光について馴染みのない方が多くいらっしゃると考えたため、光とは何か、色はなぜ見えるのかについての説明を交えた、研究内容を紹介するポスターを作成した。
・ポスターの説明だけでは伝わりにくい、シアノバクテリオクロムの光変換の面白さについて興味を持ってもらえるようなデモ実験を複数用意した。
・展示を見に来てくれた来場者の方へ、Googleフォームのアンケートや研究室の紹介動画をQRコード化したチラシを配布した。

<アンケート結果>
アンケート用紙20枚配布、うち10件の回答を得た。
アンケートは、客層(高校生または保護者)を選択していただき、ポスターの内容に関する評価、学生による説明に関する評価、デモ実験に関する評価についてそれぞれ5段階評価(1:低評価〜5:高評価)で選択していただいた。また、オープンラボの感想を自由に記入していただいた。
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<YouTubeの研究室紹介PVの再生回数、評価>
2022年7月17日13時 段階 視聴回数1082、高評価数36、低評価数 0、高評価率100%、チャンネル登録者数 23人
2022年7月20日 13時 段階 視聴回数1085、高評価数36、低評価数 0、高評価率100%、チャンネル登録者数 23人

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
米田 彩乃: 光合成微生物であるシアノバクテリアやシアノバクテリアが独自に持つ光受容体であるシアノバクテリオクロムについて一般の方には馴染みがない。また、生物を専攻していない高校生も来場されると考えたため、少しでも研究内容に興味を持ってもらえるように身近な話題を交えたポスター内容を考えた。当日は、ポスターの発表に対して高校生のみならず、保護者の方も熱心に説明を聞いてくださっていた。また、デモ実験を行い、光変換によるシアノバクテリオクロムの色の変化やシアノバクテリオクロムの結晶を観察してもらうことで研究内容に関心を持ってもらえたように感じた。実際にGoogleフォームでのアンケートでは、ポスターの内容、ポスターの発表やデモ実験に関して共に高い評価を得ることができた。課題点は、入り口から遠い場所に展示をしていたため、もう少し呼び込みを行う必要があると感じた。また、ポスタ−の内容を説明した後にデモ実験を行う際、動線がスムーズではなかったので改善する必要があると感じた。


深澤 茉愛: オープンキャンパスに参加される方の多くは、専門的な知識を持たない高校生や保護者であると想定された。そのため、今回のオープンラボの内容としては複雑な内容は省き、当研究室で扱っているシアノバクテリアと光に関して分かりやすく紹介することを心掛けた。前日までに、ポスター作成とアンケート用紙の印刷、設営に必要な備品や機器の確認を行っていたため、会場内の機器やポスターの設置をスムーズに行うことができた。ポスターを使った説明やデモ実験についても、参加者の反応に手ごたえを感じることができた。実際に、アンケートの結果からポスター発表、デモ実験に対する満足度が高かったことが示された。しかし、ポスター発表やデモ実験で低評価も少数みられることから、より分かりやすく説明する必要があると感じた。また、会場までの案内にたいする意見もいただき、オープンキャンパス全体を通してもう少し丁寧な誘導が必要なのではないかという課題も見えた。今回、オープンラボを企画し運営したことで、企画対象者がどのような方々なのかを想定して準備を行うことや企画に対するフィードバックをいただくことが大事だと実感した。
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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