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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 分子遺伝学研究室オープンラボ(企画経営演習)
実 施 者: 有馬樹、石森咲野、粕谷麻衣、小島光咲
実施場所: 教養実習室
実 施 日: 2022年 7月 17日
対  象: 一般の方々(高校生とその保護者等

<オープンラボタイトル>
キミもいっしょにWE LOVE CYANOBACTERIA

<概要/目的>
 オープンキャンパスに来場された高校生や子供、その保護者を対象に研究の面白さを知ってもらう。専門的な知識を持たない人に対して説明することが求められるため、来場者の理解度を考慮しながら研究内容を説明する。また理解度に応じた説明方法は学会のような研究発表の場でも生かすことが出来るため、今後の研究活動の糧になるような活動を目的とする。

<方法/企画としての特徴>
@研究テーマをまとめたポスターや、研究で使用しているシアノバクテリアの概略を説明する。
Aシアノバクテリアを顕微鏡で観察してもらい、各株の違いを知ってもらう。
B身近で見られるシアノバクテリアを紹介することで普段生活している中でもシアノバクテリアが関わっていることを知ってもらう。道端で見られるイシクラゲ、環境問題とされるアオコ、シアノバクテリアを利用した商品について紹介する。

<活動内容/具体的成果>
研究で使用しているシアノバクテリアの概略をオープンラボに来る方にわかるようにパネルにまとめる。(オープンラボ前日7/16まで)
紹介した内容:
【有馬】@単細胞性のシアノバクテリアであるSynechococcus elongatus PCC 7942の観察物作製と概略を載せたパネルの作成。A会場への案内と会場設営準備、企画の統括担当。
【石森】@シダ植物のアカウキクサ属(Azolla)と共生するシアノバクテリアNostoc azollaeの観察物作製と概略を載せたパネルの作成。Aパネルや観察物の設置および来場者への説明。
【粕谷】@アキネートと呼ばれる胞子様の細胞に分化することで知られるAnabaena variabilisの観察物作製と概略を載せたパネルの作成。A研究を紹介するポスターの設置および来場者への説明。
【小島】@南大沢キャンパス内でイシクラゲの採集し観察物の作成。身近に生息するシアノバクテリアの概略や、シアノバクテリアが利用される商品の紹介を載せたパネルの作成。A採集した観察物の設置および来場者への説明。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 【有馬】参加者リストの作成、企画の申請、パネルの統括といった活動を通して企画を運営する力が身についたと考えられる。参加者リストを作成するにあたってどの研究室において何人参加するのかといった全体の人数把握から実習室の設備を利用するかといった企画内容の把握を行った。また当日の実習室の利用や前日の準備目的に実習室を使用する旨を伝えるアポイントメントなどを行い、企画の立ち上げや纏める力を身に着けた。
 企画内容については自分が実験で用いているシアノバクテリアの特徴を専門的な知識がない人に対して説明を行う方法について学んだ。専門的な知識を持つ人、持たない人に対し、それぞれの人の知識量に合わせて説明を行うことが重要だと感じた。その点で自身の研究を人によってどのように説明すれば分かりやすく伝わるのかといった理解を深めることに繋がったと考えられる。
 【粕谷】今回のオープンラボでは、自身が作成したパネルのテーマである「細胞分化」に関してはよく説明できたと思う。自分の研究テーマと近い内容であり、普段から勉強している部分に関してよく質問されたので受け答えがしやすかった。また、知っている分野であるからこそ説明を聞いている相手の知識量に合わせた解説を考えることができたのだと思う。反対に、共同企画者が作成したパネルに関して解説をしなければならない場面で知識不足が目立ったように思う。互いが作成したパネルの内容についてもう少し共有しあったり、各自で事前に調べて学習したりするべきであった。9月に開催される次回のオープンラボにも参加する予定なので、当日に自身が作成したパネル以外の内容も同じくらいのレベルで説明できるように事前準備を行いたい。
 【石森】今回の参加者は主にオープンラボに来た高校生とその保護者であった。ほとんどが生物に興味のある人だったが、その中でも興味のある分野には差があると考え、全体をざっと説明した後にその人の興味に合わせた説明をすることができた。また、展示している様々なシアノバクテリアを比較しながら説明することによってその研究の面白さを端的に説明することができたと考えている。また、一組の参加者に対して一人の学生が説明をしていたため、他の人の研究についても知っておく必要があると思った。
 【小島】パネルの文章構成や口頭での説明において、高校生やその親が理解できるように自分なりに工夫することができたと思う。聞いてもらう人はほとんど高校生であったが、聞き手の世代が同じでも反応によってこちらが話す内容や話し方を変えていく必要がありそうだった。このことは、今後人前で研究発表などをする予定の身にとっては大変興味深かった。また、私が担当していた「身近なシアノバクテリア」のコーナーは来場者にまずシアノバクテリアについて興味を持ってもらい、それ以外の展示も見てもらうための足掛かりになる所だと解釈していた。そのため、いかにインパクトのある話ができるか、印象に残るように話せるかを考えるのが非常に難しかった。
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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