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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 高校生サマーセッション
実 施 者: 岩本榮介・鳥居侑史・西山空人・橋本英明
実施場所: 首都大学東京 南大沢キャンパス 8号館287室、キャンパス内
実 施 日: 2012年 7月 31日
対  象: 事前に受講を希望した高校2,3年生 59名

<概要/目的>
受講者が講義・実習に積極的に取り組むことができるような環境づくりを行うことで、企画者の対話能力の向上を図る。また、専門的かつ実際的な生物学の一端を受講者に紹介することで、受講者に生物学の魅力を伝えたい。


<方法/企画としての特徴>
 受講者を30名、29名の2グループに分け、各々のグループに1日ずつ(計2日間)以下の内容で実習を行った。
@ ショウジョウバエの多様性や採集方法を講義形式で説明した後、受講者に野外での採集を体験してもらった。企画者は、これの補佐に当たった。
A 実習室に移動し、ショウジョウバエの種同定実習を実施した。これには、事前に用意した複数種のショウジョウバエ (計9種、1班につき5種) を用いた。企画者は実施内容が円滑に進むよう、受講者を指導した。
B 実習終了後、受講者を実験室やショウジョウバエの飼育室に案内し、研究内容などを紹介した。


<活動内容/具体的成果>
実習の補佐を通して、受講者自らが前向きに臨むことができる環境づくりができた。このことを通し、企画者の対話能力などが向上した。
また、実習や研究室紹介を通し、受講者に大学での活動を具体的に伝えることができた。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 野外採集では受講者が楽しんで採集に取り組めている様子だった。同定実習では用いる種を工夫し、検索表が改良されたことでより円滑に実習を進めることができた。研究室紹介は一方的に説明をする様な形になってしまったので次回からは対話出来るように工夫したい。(岩本)

 いずれの実習でも、受講者が前向きに取り組むことができていたように感じる。例えば、ショウジョウバエの種同定実習では、本実習から検索表が大きく改定された。このことにより、受講者が自発的に取り組み易い環境が整ったように思う。また受講生の自発性を尊重した分、企画者は周囲を見渡す余裕ができ、きめ細やかな実習補助ができた。今後とも、このような工夫を大切にしたい。(鳥居)
 
 今年度から検索表を改訂したため、生徒からの質問も少なくスムーズに授業を行うことができた。また質問やわからないところにつまずくことが少なくなったことから、分類実習の楽しさや、ショウジョウバエの違いの観察をより詳しくできるようになった。野外採集は気温が高い時期であったためあまりショウジョウバエをとることができなかったが、スイーピング法による採集方法の学習やショウジョウバエとほかの昆虫の違いが観察できた。(橋本)

 ショウジョウバエの種同定実習の難易度が下がった事で、課題を自ら達成できる学生が増えた。そのため、昨年度よりも能動的な受験姿勢の学生が多かったように感じた。野外実習と合わせて、生命科学研究の実際をよく伝えられたと思う。しかし、実習補助についた学生たちの習熟度によって教え方にばらつきが出てしまい、受験生を混乱させてしまった。来年度は企画者側の事前学習を徹底し、スムーズな指導補助が出来る力を全員が身に着けた状態で臨みたい。(西山)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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