<概要/目的> 東京都立両国高等学校、付属中学校の学生を対象に、ニワトリ胚の観察実験を行なった。本企画は発生プログラム研究室の福田公子准教授が東京都立両国高等学校で行なうSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)をサポートするための特別授業に合わせて実施するものである。 本企画は発生プログラム研究室の福田公子准教授が東京都立両国高等学校で行なうSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)をサポートするための特別授業に合わせて実施するものである。前回の企画に引き続き、今回の企画ではより実践的な研究方法のひとつである骨染色法を教える。 骨は私たちの体を支えるために重要であるが、その形成過程を観察したことがある学生は非常に少ない。そこで、様々なステージのニワトリ胚を用いて軟骨、硬骨の骨染色を行い観察を行った。その後、この実験方法を用いることでどのような研究が可能となるのかをディスカッションし、今後の実験計画を考えてもらった。 また、SPPの研究活動では4人程度の学生1つのチームとなって研究活動を行っていくため、具体的な実験手法の紹介や、スケジュールの組み立て方などを教えた。 この企画を通じて学生には、生物学の研究を行うということに対する具体的なイメージを持ってもらい、今後のSPPで行う研究の参考となることを狙った。またこの企画を実施することにで、企画者の説明能力の向上を図った。
<活動内容/具体的成果/課題> 今回は難しい胚の処理などはTAが行い、染色を学生に行ってもらった。染色を行うだけでも、学生にとっては胚に何らかの操作を行うということが今後の研究活動への大きなヒントとなってもらえたようだった。しかし、TA自体もなれない実験手法、操作だったため、学生への方法の説明など不十分な点があったと感じたため、今後は実験手法をまとめたプリントをあらかじめ作成する必要がある。
<感想> 今回は、研究方法を教えるだけでなく、学生自身が考えた研究の内容について議論も行いました。内容は非常によく考えられており、すぐにでも研究がはじめられそうなものが多くありました。骨染色に関しては、TAである私たちも勉強不足である点が多かったため、今後のために必要な情報をまとめておきたいと考えています。(岡山 唯)
参加者が骨だと思っていたものが実はそうではない。染色が生物学でどう重要なのかを伝えることができたと感じている。一方、当手法は我々の研究室でもあまり行われているものではなく、試薬や手法の突っ込んだ質問に対応することができないことがあった。今後も研究紹介やアウトリーチの当手法を紹介することがあると予想されるので、フィードバックを入念に行う必要がある。(栗下大三)
骨染色の実験に加え、生徒たちの考えた研究テーマや実験方法について話し合う時間があった。生徒たちのアイディアが実現可能であるかを考え、またより良い研究内容にするためのアドバイスをして、アイディアを膨らめ、方向づけることを行った。生徒たちの興味の幅は広く、質問に的確に答えられなかったこともあったため、自分の専門分野以外の知識も身につけていきたいと思った。(染谷春香)
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