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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 東京都立富士高等学校付属中学3年生への講演 「研究を通して考える力を養う」
実 施 者: 岩田聡実、清水隆之、末吉美佐、鳥居侑史
実施場所: 東京都立富士高等学校付属中学校
実 施 日: 2012年 10月 19日
対  象: 中学3年生120名+教員数名

<概要/目的>
都立富士高等学校付属中学校では、今年度から授業の一環として「探求」の授業を取り入れる。「探求」の授業とは本校の「自主研究」に近いもので、自らテーマを決め研究計画をたて、研究成果を発表するという授業である。このような自主的な学習には、ゴールまでの道筋をたて、どのような方法でアプローチすればよいかを考えなくてはならない。そこで、自主的な学習を行うためには何が必要かを、実施者の研究生活を例に講演する。本講演により、中学生に「探求」の授業を楽しくより深く自分自身で考えて充実して行ってもらうことを目的とする。

<活動内容>
1.発表の事前準備
発表内容の打ち合わせ、発表スライド作成
2.講演
テーマ:研究を通して考える力を養う
イントロダクション 5分
大学院生による講演 80分(講演20分×4人)
・「とりあえずやってみる研究から、考えてやる研究へ」 (岩田)
・「"?"の楽しさ難しさ:進化研究を例に」 (鳥居)
・「アメリカでの研究から学んだこと」 (清水)
・「研究から身に付いた力とその生かし方」 (末吉)

※講演20分に質疑応答含む

<期待される成果>
受講者は、研究に対するアプローチを知ることで、「探求」の授業をより充実して行うことができる。また、「自ら学ぶ力」を身につけるためにどのようなことが必要かを学ぶことで、高校・大学で伸びる学生になることが期待される。
一方、企画者にとっては、今までの研究生活を振り返り、客観的に自身を見つめることができる。その結果、自身にはどのような力が身につき、足りない部分は何かを知ることができ、自身の成長につながる。

<中学生の感想(一部)>
「今後どうやって探求の学習を進めていくかの参考になった」「なぜ探求をするかという理由がわかった」「調べたいことをとことん調べていることは、とても楽しそうだと思った」「失敗を恐れずに探求を頑張りたいと思った」「探求をあまり難しく考えずに、自分の興味のある好きなことをやっていきたいと思えた」「自分にしかできないオリジナルの探求ができるように頑張りたい」

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
今回の企画は、今までで最も受講者の身になって考えることのできた企画だった。本企画のテーマである「考える力」の大切さを、私自身が大学での研究を通して実感してきたためである。対象が中学生ということで難しくなりすぎない発表を心がけることもでき、中学生も楽しく真剣に講演を聞いてくれていたようだった。今後は、より多くの質問が出るような雰囲気作りにも気を配って発表したい。(岩田)

海外研究での経験から思った研究する上で大事なことを短く中学生にも伝わるように話したが、概ね伝わったと思う。質問もいくつか出たし、感想を見てもちゃんと理解してくれているように思えた。ただ、ちゃんとまとまってない状態で話してしまったため、良く分からない説明もあったように感じる。今後はしっかりと準備をしたい。(清水)

中学3年生が対象だったので、質問を投げかけたり分かりやすい言葉で説明することを心がけた。反省点としては、分かりやすさを重視したあまり大雑把な説明になってしまった部分があったことである。しかし最後に貰った感想を見る限り、思っていた以上に伝わったかなと感じている。今回の企画は自分にとっても、修士2年というまとめの年にこれまでの研究室での生活を振り返る良い機会になったと思う。(末吉)

受講者とは比較的年齢が近いこともあり、構えることなく素直に受け取ってもらえたように思う。私にとっても、研究に対する動機を再認識する良い機会となった。反省点としては、講演の内容が抽象的に過ぎたように思う。自分自身の中学時代におけるイメージをより明確にしておくことで、更に具体的な講義を展開することができた。今後は、受講者の立場に立った事前準備を意識したい。(鳥居)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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