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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 大学祭オープンラボ -ニワトリ胚の展示-
実 施 者: 栗下大三、豊田千春、塩入直也、鈴木由季、(発生プログラム研究室卒研生)
実施場所: 8号館専門実習室
実 施 日: 2012年 11月 3日
対  象: 首都大大学祭の生命科学専攻オープンラボ来場者

<概要・目的>
 本学大学祭に合わせ、発生プログラム研究室で研究材料としているニワトリ胚を展示した。ニワトリの有精卵は約20日間あたためるとヒヨコとして孵化する。ニワトリの卵やヒヨコは誰にとっても身近な存在であるが、卵からヒヨコになるまでに卵の中でどのようなことが起こっているのかを一般の人が観察する機会はあまりない。
 この展示を通じて大学説明会参加者や学内関係者に発生生物学を通じて生物学への興味をもってもらう。また、上記内容の企画を実施することにより、企画者自身の説明能力、情報発信力の向上を図る。

<活動内容>
 ニワトリは孵卵約20日で孵化する。本企画では、1日胚・2日胚・3日胚・6日胚を生きたままの状態で卵殻内から取り出したサンプルと、9日胚・13日胚の軟骨組織を染色した骨染色サンプルを実体顕微鏡で観察できるように展示した。ニワトリ胚の発生を示したポスター展示も行い、来場者にニワトリ胚の発生過程を説明した。また、希望者には研究室で行っている研究内容についても説明した。

<成果>
 企画者はこれまでに数回オープンラボを実施した。今回も展示内容はほぼ同じだが、来場者のニワトリや生物に対する知識を考慮し、ニワトリ胚の発生や研究室の研究内容についてより分かりやすく説明できるようになったと思われる。
 また、これまでのオープンラボでは企画者が中心となり、企画・準備を行ってきた。今回は企画実施を通して後輩に準備・実施の概要を伝えることで、来年度以降のオープンラボに備えることができたと考えられる。





<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 今回のオープンラボは幅広い年齢層の訪問者が多く、企画者も説明の仕方やアプローチを柔軟に変化させることを求められた。説明能力が高くなるのに加え、知識面の課題等も見つけることができた。来学者の多くは生物の発生を観察したことが無く、生活の身近なところにある鶏卵がどの様に発生しているのかを見て感動している方が多かったと感じた。<栗下大三>

 7月に行ったオープンラボでは来場者は高校生が中心であったが、今回は小さい子供を連れた家族など色々な人が来場した。その分、相手や状況に合わせて説明の仕方を変えるなどの工夫をした。来場者はニワトリ胚を興味深そうに観察していて、生物学や発生に興味をもつきっかけを作る事が出来たと感じた。(豊田千春)

今回は大学祭での企画のため、参加者が高校生や大学生のように生物学を詳しく知っている方だけではないため、自分たちが研究を通して何を明らかにしたいのかということを、分かりやすく伝える必要があった。普段の研究では、研究テーマに視野が狭まりがちだが、こうした機会にもっと視野を広げて、最終的にどのような技術に応用できるのかやどのような可能性があるのかといったことを考えることにも繋がるのではないかと思った。(塩入直也)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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