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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 「植物系統分類学研究室オープンラボ」活動報告
実 施 者: 山口万里花、菅原崚太
実施場所: 牧野標本館
実 施 日: 2022年 11月 3日
対  象: みやこ祭来場者・400人

1. 概要
2022年11月3日に開催されたみやこ祭にて、一般の方を対象にした展示を行った。パネル展示の制作、生きたシダの展示、牧野標本館についての紹介パネル展示の設置とツアーの開催、小笠原諸島の紹介ビデオの作成を行った。

2. 目的
植物系統分類学研究室で行われている研究やそれぞれが対象としている植物の面白さを伝えることを目的とする。また、普段は一般公開されていない牧野標本館の標本庫のツアーを通して、標本の保管・利用方法や標本庫の役割について知ってもらう。
今回のオープンラボの企画と実施を通して、企画者の「目的に沿った企画をする能力」「対象者に合わせた伝え方をする能力」「わかりやすい展示にするための工夫」「案内の技術」を向上させることも目指す。(山口)

みやこ祭を訪れる方々(特に中高生)に我々の研究室が扱っている植物の面白さを伝え、 植物研究に興味を持ってもらうことを目的とする。また、普段一般公開していない牧野標本 館標本庫を案内し、標本の必要性などを知ってもらう。
上記のような目的を設定し、オープンラボを企画することで目的に沿った企画を企画・実 行する企画力を身に付けることを目的とする。(菅原)

3. 期待される成果
展示を通して、植物そのものや、植物を使った研究のおもしろさを多くの人に知ってもらうことができるだろう。また、普段は公開されていない標本庫のツアーを通して、標本庫の重要性とその実態を見せることができると考える。
さらに、オープンラボの準備や案内を主導することで、企画者の研究者としてのいくつかの能力を身につけることができると思う。(山口)

みやこ祭を訪れる中高生に植物の面白いところや研究活動の意義を知ってもらうことで、 将来の選択肢を広げることができれば良いと考えている。また、各種展示や標本庫ツアーを 通して、植物の保護・保全について多くの方々に知ってもらうことが期待できる。
オープンラボを企画し、目的に合った展示を作成することで、設定した目的に向けて計画 を立て、実行する能力が身に付けることができると考えている。(菅原)

4. 活動内容
〈牧野標本館1階ロビー:展示〉
・南大沢キャンパスに生育するシダ植物の実物展示、動画による小笠原諸島の魅力の紹介(主に菅原)、さまざまな植物のポスター展示(主に山口)
・説明、質問対応
 
ファイルへのリンク
ポスター展示の説明をしている様子

〈牧野標本館新館:標本庫ツアー〉
・標本庫の案内
・質問対応
 
ファイルへのリンク
標本庫ツアーの様子

5.        企画者の感想・反省
みやこ祭でのオープンラボは3年ぶりで、研究室にほとんどノウハウのない状態での企画であった。そのなかで、先生や先輩、牧野標本館のスタッフの方に助言をいただき、無事展示、案内、ツアーを遂行することができた。来場者数は約400人となり、予想以上の大盛況であった。期待される成果として、私は「展示を通して、植物そのものや、植物を使った研究のおもしろさを多くの人に知ってもらうこと」「ツアーを通して、標本庫の重要性とその実態を見せること」「自身の研究者としてのいくつかの能力を身につけること」を挙げた。一つ目については、今回は見て触って楽しめるシダの生体展示をメインに、種子植物やキノコのポスター展示、質問対応を通して植物研究の楽しさを伝えることができたと思う。しかし、知識不足で全ての質問に十分に答えられないこともあり、毎年どんな質問があったかを引き継いでいくことで改善できると考えた。二つ目については、スタッフの持田さんに案内方法を教わったうえで牧野標本館についての解説を事前に練り、お客さんの数に合わせて臨機応変に対応することができた。三つ目については、企画運営を通して、目的に沿ったテーマ設定や、対象者に合わせた伝え方をするにはどうしたらよいかを考え、実行できるようになったと感じる。来年のオープンラボでは今年の経験を活かし、サポートできればと思う。
(山口)


開催前に想定していたよりも大変多くの来場者数となった。特に大人の方の来場者が多く、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」の効果もあったと考えられる。しかし、期待される成果として挙げていた「みやこ祭を訪れる中高生に植物の面白いところや研究活動の意義を知ってもらうことで、 将来の選択肢を広げることができる。」ということと実際の展示の内容には少しずれがあったと思われる。展示は、来場者に楽しんでもらうことを最優先に作成した。中高生に生命科学分野に興味を持ってもらうには、中学・高校で学ぶことと本研究室で研究していることを結び付けるような工夫が必要であったと考える。
もう一つの期待される成果「オープンラボを企画し、目的に合った展示を作成することで、設定した目的に向けて計画を立て、実行する能力が身に付けることができる。」については、展示については上記の通り、目的・期待される成果とは少しずれてしまった。しかし、オープンラボに向けて計画を立て、ラボメンバーに協力をお願いし、その中心となってオープンラボを成功させることができたことで、企画を計画・実行する能力は身に付いたと思う。(菅原)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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