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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 地域のみなさんを対象としたアウトリーチ活動B:冬の日向緑地の散策
実 施 者: 久留島宏明・坂部尚隆・志賀優・鈴木航・鈴木理滋・高岡愛・深町美智・矢島拓也・松尾 知実(卒研生)・三浦 智世(卒研生)・村上勇樹(卒研生) 
実施場所: 松木日向緑地・8号館イニシアチブスペース
実 施 日: 2012年 11月 29日
対  象: 企画経営演習『地域のみなさんを対象としたアウトリーチ活動A』の参加者 15名ほど

<協力者>
菅原 弘貴(動物生態D1)
<概要/目的>
生物の冬の姿についての簡単な講義と、日向緑地の散策を行った。これにより、対象者へ緑地の景観や生物活動が冬と夏では異なる事を実感してもらう。

<方法/企画としての特徴>
散策前の講義では、緑地内の動植物の解説を行った。講義内容は夏の散策時に見られた生き物が冬にどのような場所や形態で暮らしているかを中心に行い。内容を理解してもらうために配布資料を作成し、授業中に使用した。
講義終了後、日向緑地の散策を行った。散策では講義で取り扱った生物を中心に、緑地に棲む生物の冬の暮らしを実際に観察してもらった。また、企画者は散策中に適宜解説をおこなった。
講義中の様子


散策中の様子



<具体的成果>
対象者には季節が異なる同一地点の観察により、季節による、生き物の異なる一面を理解してもらう機会を提供できた。これは、対象者に生物学への興味や好奇心を抱いてもらうきっかけとなったと考える。
企画者には講義や散策を通して、研究によって得た知識や技術を地域の方々へ還元する機会となった。


<皆さんの声>
○お子さん達の感想
* 良かった点
・アナグマやネズミの巣を見たところがよかったです。
・緑地散策は楽しかった(多数)
・アナグマ(の巣)をみれたので楽しかったです。
・冬に動物がどうしているかよくわかったところ。
・どんぐりや葉っぱの種類がわかったところ。
・あなぐまのす
・いろんな自然があってたのしかったです
*つまらなかったところ
・なし(多数)
* 企画の感想など
・いろんなものを見れて楽しかったです
・またきたいです
・もう一度やってほしいです

○大人の方の感想
* 良かった点
・今回の企画に満足(多数)
・学生たちの対応は適切であった
・プロジェクターを使用した内容はわかりやすくてよかったです。
・次回もあればぜひ参加したい
・子供たちにもわかりやすい説明をしてくれた
・スライドでの事前講義が散策する際に参考になった
*改善点
・企画の年間スケジュールなどあれば、参加する企画をえらべるので良い
* 企画の感想など
・大変楽しく参加させていただきました
・寒い中ありがとうございました
・小学生向けの企画をしてくださいましたが大人も大変楽しむ事ができました
・回を重ねるごとに皆さんの準備や当日の流れも良くなって子供も大人も楽しめます。今後も楽しい企画を待っています。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
・内容自体は成功といえるが、その準備については様々な課題の残った企画であった。
まず、企画内容については、冬という観察できる生物が少ない季節をテーマに掲げた中で、企画者全員が工夫を凝らして講義や散策を行えたと思う。そのため、対象者のうけは良好であった。
準備については、限られた期間の中で今回の企画を形にできたことは自信に繋がった。しかし、実施日を逆算してのスケジュール設定ができなかった点や、自分が他の企画者との意思疎通を怠ったことで、最終的に他の企画者や事務の中村さんに多大な迷惑をかけてしまった点についてはしっかりと反省し、今後改善しなければならない。
 今回で地域のみなさんを対象としたアウトリーチ活動は3回目を迎えた。今後もこのような枠組みで企画を続けていくには、参加者募集の方法や、我々と相手側との年間を通したスケジュール調整などの問題をどう克服していくかが課題となっていくだろう。企画者と対象者の両者が貴重な体験ができるチャンスを次代に残していけるよう努力したい。(植物生態 坂部尚隆)

・当日は参加者の皆さんが積極的に楽しんでくれたことで、こちらの準備していた以上の企画にすることができたと思う。特に、イノシシやアナグマなど、普段あまり目にすることのない哺乳類の痕跡を観察できたことは、自分にとってもいい経験となった。
 準備に関しては、他の仕事との兼ね合いからどうしても今企画に関することが後回しになってしまい、計画の遅れや準備の不十分な部分が出てしまったと感じている。自分の担当した冬の昆虫についても、考えていたよりも中途半端な感じになってしまった。もっと参加者に感動してもらえるような体験をさせてあげることはできたはずなので、次回は早めに計画を立てて、より楽しい企画にしたいと思う。(動物系統 久留島宏明)

・準備においては、準備期間に季節が移り変わり、直前まで緑地内で何が見られるかわからないのが企画する際に困難な点であった。また、冬ならではの特徴を見つけるのが難しく感じた。しかし、それにも関わらず色々と工夫出来たのがよかったと思う。
当日は、対象者が散策中に細かい点にまで気付き、興味を持っていたので、事前にじっくりと緑地を観察しておくべきであった。さらに、自分自身も緑地散策でそのような視点持つ事を見習うべきだと反省させられた。
想像以上に対象者から良い反応を頂けたので、対象をもっと広げたい。特に、子供達が小さいうちから生物に興味を持てる機会は貴重だと思うので、今後も継続するべき企画だと感じた。(植物生態 深町美智)

・今回の企画は、「冬の生物」をテーマにした観察会であったが、観察・授業の内容について、夏季での企画に比べて参加者に対して野外で紹介ことができる現象などが明らかに少ない。そのため夏の観察会よりも、より座学に重点を置く形になったが、この限られた題材を、いかに子どもたちにとって解りやすく、興味深く伝えられるかについて企画者内で打ち合わせを繰り返した。子どもたちにも手を動かしながら楽しんで学習してもうことができたと思う。これらの経験は今後アウトリーチ活動をするうえでも役立てることができるだろう。
 事前準備に関して、参加者側の保護者の方からも指摘があった通り、年度の初めにおおまかな実施日時や内容などを打ち合わせをしていくことで、より多くのお子さんに参加してもらうことができ、内容についてもより充実したものにできたのではないかと思う。(動物生態 鈴木航)

・今回の企画の参加者には小さなお子さんが多かったが、みんなとても興味を持って座学、観察会に臨んでくれたので非常にやりがいがあった。座学ではスライドを用いて冬の生物の説明を行ったが、できるだけみんなが知らない地知識を詳しく説明しようとしたあまり子供にはわかりづらい説明になってしまったため今後行うときは対象をよく考えて説明を工夫していきたい。また観察会では自分たちが気にしないような点にも子供たちは注目していたためもっと事前に幅広く緑地の生物を調べ解説できればより良いものになったように思う。(動物系統 矢島拓也)


・今回の企画は、冬の実施ということもあり、観察できる生き物が限られた状況であった。しかし、散策にあたって事前に講義を行うことで散策だけでは得られない知識を参加者に身につけてもらえたと思う。1時間の講義は小学生の参加者には長かったかもしれない。後半は集中しきれない子もいたようなので、資料以外にも飽きさせない工夫が必要なのかもしれない。
 事前準備の時間が短かったこともあり、参加者に対する宣伝が大きく行えなかった。また、散策中に参加者が興味を持った生物に対する解説が行えない部分もあった。この反省を次回に生かし、より良い企画にしていきたいと思う。(植物生態 高岡愛)


・冬季に観察できる生物は非常に少ないため、講義で紹介する生物の選択が困難であった。しかし企画者たちがそれぞれの得意分野に応じて工夫を凝らした紹介のスライドを作成することができた。その結果、参加者の小学生、保護者ともに楽しみながら学べる講義になったと感じる。
 企画実施までの準備が短期間であったため、講義においては講義内容と作業とで扱われた生物の不一致、野外観察においては緑地内に生息する生物の知識不足などが見られた。参加者である保護者との入念な事前相談や、企画者である学生のスケジュール調整を行うことで、日程に余裕を持ったより良い企画になるのではないかと思う。(動物生態 志賀優)

・今回の企画は、様々な工夫が施されていて良かった。冬季に観察できる生物は少ないため、緑地散策よりも講義に時間を割かなければならなかった。そのため、小学生の参加者が飽きない講義をする必要があった。そこで、紙芝居やかわいいイラストを用いた講義を行い、参加者が飽きない工夫を施した。また、越冬している昆虫を見せるため、朽木を参加者の目の前で崩し、朽木に隠れて越冬する昆虫を見せたのは面白かった。今回の企画は前回に比べ、企画者のアイデアが詰まった良い企画であった。反省点としては、講義が一方的になっていた気がする。講義の最後には質問コーナーなどを設けたらもっと良い企画になったと思う。(細胞生化学 鈴木理滋)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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