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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 花の構造や細胞の中身を知ろう
実 施 者: 赤木彩香、手捲萌乃、吉田夏緑、恩田伸乃佳、小野里佳
実施場所: 8号館287教室
実 施 日: 2023年 7月 17日
対  象: 一般の方々(高校生とその保護者等)

<概要/目的>
本大学に興味のある高校生を対象に、身近に多く存在するさまざまなイネ科植物について詳しく説明し、イネ科植物やそれを扱う本研究室の研究内容に興味をもってもらう。
また、一般の方に自分の研究について説明することで、研究内容をわかりやすく伝える力を養い、一般の方との交流を通じて自分の研究の意義を再確認する。

<方法/企画としての特徴>
(1)イネ科植物の花器官の解剖体験
イネ、小麦、トウモロコシ、エノコログサなどの様々なイネ科植物の花器官の解剖を体験してもらい、共通点や相違点を見つけてもらう。
(2)卵細胞を構成する細胞小器官の資料展示
イネの卵細胞の細胞小器官について、クイズ形式の資料を用いて解説する。
(3)細胞融合方法の展示
本研究室の特色の1つである顕微授精法の様子をビデオで撮影し、放映する。
(4)ポスター展示
企画者の研究内容を説明したポスターを作成し、展示、説明する。

<活動内容/具体的成果>
活動時間:10時―16時半
参加者:51組

(1)イネ科植物の花器官の解剖体験
解剖体験では、さまざまなイネ科植物の解剖を通して、参加者が種ごとの共通点や相違点を探すことでイネ科植物への理解を深めることができた。
(2)卵細胞を構成する細胞小器官の資料展示
クイズの導入として高校生物の内容を第1問にしたが、未学習の生徒が多かったので高校生物の学習範囲を理解しておくべきだった。
(3)細胞融合方法の展示
細胞融合の様子をビデオで放映し説明することで、実際に体験せずとも効果的に顕微授精法を知ってもらうことができた。
(4)ポスター展示
ポスターに興味を持ってもらった参加者については、それぞれの研究内容について詳しく説明を行った。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
【小野】一般の方にわかりやすく説明し、顕微授精法やイネ科について興味を持ってもらうことを目的に活動に取り組んだ。解剖体験や顕微授精法の紹介では、基礎的な部分から丁寧に説明することで多くの人に理解してもらい興味を持ってもらうことができた。なお、自分の研究ではない他の学生の研究について説明することが難しかったため、同じ研究室内の研究は深く理解しておく必要があったと感じた。
【恩田】この企画を通して、高校生の参加者に、多様な形態を持つイネ科植物も実は共通した花器官を持っているということを理解してもらうことができた。また当分野に詳しくない人に対して研究を説明する事の難しさを感じたが、分かりやすい用語や具体例を使って説明する事で理解してもらうことができた。この企画を通して自分の研究の大事なポイントを再認識する事ができ、貴重な経験となった。
【赤木】今回のオープンラボでは、50名近い方々に植物発生に関する体験を提供することができました。説明や体験を行なっていく中で、面白そうな研究ですね!というお言葉や、楽しんでくださっている様子を見ると、とても嬉しい気持ちになりました。また、あまり植物発生学に触れてこなかった方々に、どのような方法や順序で説明を行えばいいかを考えながら説明を進めることで、多くの方の興味を惹きながら、正しく研究内容を理解していただく工夫を身につけることができました。
今回の経験を生かして、自分の行っている研究に関してもより多角的な視点を取り入れた説明ができるようこれからも心がけます。
【吉田】専門知識のない方にも分かるような説明を意識したことによって、「専門的な内容を一般の方に分かりやすく説明する力を身につける」という目標を達成することができたと考える。これによって、学会などの研究発表の場で、基盤知識の違う方にも伝わりやすい説明をする良い練習の場になったと考えられる。また、参加者からの質問が、普段気づかない疑問点に気づく良いきっかけとなった。ただ、企画力の点では、クイズ作成の際に、高校生物の学習範囲をより理解しておく必要があったと感じた。高校生の学習レベルに合わせたクイズを作成することによって、より自分たちの研究室に興味をもってもらえる資料展示になったと考える。
【手捲】私はイネの卵細胞の細胞小器官についてのクイズ資料の作成や、イネ科植物の花器官の解剖の補助、顕微授精法のビデオの説明補助、自身の研究内容のポスターの説明を行った。
オープンラボ参加者にイネ科植物の花器官の解剖によって、どこの器官に卵細胞と精細胞があるのかを伝え、さらにその卵細胞と精細胞をどのように顕微授精法によって融合しているのかをビデオを通して伝えることで、参加者が私たちの研究室の研究内容をより理解できるように心がけた。
今回の経験を通して、自身の研究内容を高校生や生物の知識が少ない方々に分かりやすく説明する力が向上したと感じる。
次回への改善点として、高校生の生物の学習範囲を理解し、より分かりやすく、さらには生物に興味を持ってもらえるように説明する力をつけたいと思った。






©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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