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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 2023年度分子遺伝学研究室オープンラボ「成長の夏〜シアノバクテリアと共に〜」
実 施 者: 有馬樹、石森咲野、小島光咲
実施場所: 8号館287教室
実 施 日: 2023年 7月 17日
対  象: オープンラボ来場者(計81人)

<概要/目的>
 実際に行っている研究内容のような専門的な知識に加え、身近に存在するシアノバクテリアについて知ってもらうことで今後の学習意欲向上を目指す。また、生物学を修得していない来場者に対して説明することが求められる。そこで自身の研究に対する理解をより深め、学会や修士論文発表会といった今後の研究発表の場に活かすことを目的とする。

<方法/企画としての特徴>
@研究で使用しているバクテリアについての概略を説明する。
Aシアノバクテリアを顕微鏡で観察してもらい、各株の違いを知ってもらう。
B身近で見られるシアノバクテリアを紹介することで普段生活している中でもシアノバクテリアが関わっていることを知ってもらう。道端で見られるイシクラゲ、環境問題とされるアオコ、シアノバクテリアを利用した商品について紹介する。
C本イベントで紹介した中で特に印象に残ったバクテリアに関するトピックはどれか、来場者にアンケートを実施する。方法としては、専用のボードにシールを貼っていただく形をとる。

<活動内容/具体的成果>
 研究で使用しているシアノバクテリアの概略をオープンラボに来る方にわかるようにパネルにまとめる。(オープンラボ前日7月16日まで)
【有馬】@単細胞性のシアノバクテリアであるSynechococcus elongatus PCC 7942の観察物作製と概略を載せたパネルの作成。A会場への案内と会場設営準備、企画の統括担当。
【石森】@海洋性シアノバクテリアOscilatoria roseaの観察物作製とシアノバクテリア全般の概略を載せたパネルの作成。Aパネルや観察物の設置および来場者への説明。
【小島】@南大沢キャンパス内でイシクラゲの採集及び観察物の作成。身近に生息するシアノバクテリアの概略や、シアノバクテリアが利用される商品の紹介を載せたパネルの作成。A採集した観察物の設置および来場者への説明。

<アンケート結果>
 来場者のうち40名からアンケートの回答を得た。

        




<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
【有馬】
 前回のオープンラボと比較すると自分の研究内容だけでなく他の学生が行っている研究内容についてより詳しく話すことができたと実感した。また、参加者の表情により話している内容について理解しているのか、していないのかを判断することができ、適宜説明を加えるなどの話し方に工夫を施した。シアノバクテリアがどんな生物か説明し、実際に行っている研究を紹介することで話の枠組みを大きなテーマから小さなテーマになるよう心掛けることが出来た。発表会においても独りよがりで話を進めるのではなく聞き手の様子を確認しながら説明するようにしていきたいと思う。

【石森】
 準備の段階では前回のアンケートをもとにパネルを作ったり、アンケートを作り替えたりと、フィードバックができていて良かったと考えている。一方でスケジュール管理ができておらず、パネルの作成がギリギリになってしまったところが改善点だと思った。
今回の参加者はほとんどがオープンキャンパスに参加している高校生とその保護者であった。前回の反省を活かして、説明を始める前に「何に興味があるのか」ということを聞くことにより、相手に合わせた説明することができた。また、昨年に比べて自分や他の人の研究について知識がついたため、より詳しい説明ができたと思う。さらに、説明をしながら相手の反応が良かったところを詳しく説明することによって楽しく説明を聞いてもらえたのではないかと思っている。この経験は今後学会や修論の発表会などで自分の研究を紹介するときにも心がけていきたいと考えている。

【小島】
 オープンラボは何度目かの参加になるため、これまでの経験を活かしながら来場者に効果的な説明ができたと考えています。これまでのオープンラボと同様に、来場者の方(主に高校生)は生物学や微生物への興味がどのくらいあるかが一人一人異なるので、その方に合った説明が求められます。本企画では、それぞれの相手に最も伝わりやすい説明で内容を正しく伝える力を養うことができました。
前回のオープンラボのアンケート結果と比較して、今回は新たに追加したトピックが人気な傾向があるように感じました。前回はイシクラゲのトピックが最も人気でしたが、今回はそれよりも来場者の印象に残りやすいものが明らかになりました。今後のオープンラボでも少しづつ展示内容を変えていき、来場者が興味を持ちやすいトピックを探索していくのもよいのではないかと思います。
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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