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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 細胞遺伝学研究室 オープンラボ 「ショウジョウバエからみえる生命の神秘」
実 施 者: 岡島美怜、崔椿、段晶華、相澤研介、嶋田直人、李夜雨、渡辺一輝
実施場所: 首都大学東京 南大沢キャンパス 8号館 4階東側エレベーターホール
実 施 日: 2013年 8月 17日
対  象: オープンラボ来場者

<概要/目的>
研究室の研究活動やその成果を発表する場の多くは論文や学会など専門家を対象としたものであり、一般の人に対して大学の研究室ではどのような研究を行っているのかを紹介する機会はほとんどない。本企画では、当研究室のモデル生物であるショウジョウバエの紹介をしながら、細胞遺伝学研究室の研究内容を一般の人に広く知ってもらうことを目的とする。

<方法/企画としての特徴>
「突然変異体を探せ」
遺伝子の突然変異によって生物の形質がどのように変化するのかを知ってもらうため、来場者にクイズ形式で野生型に紛れた突然変異体を探してもらう。
「遺伝の分離比」
野生型と突然変異体ebonyを交配し、各世代における表現型の分離比を観察してもらう。生物の形質は遺伝子によって次世代へと受け継がれ、遺伝には法則があることを実感してもらう。
「ポスター発表」
ポスターを作成し、細胞遺伝学研究室で行っている研究を紹介する。
「進路相談」
本学への進学を考えている高校生を主な対象として、現役の学生が進路に対する質問に回答する。

<活動内容/具体的成果>
企画者は自らの研究の背景を再確認し、一般の人にも分かりやすく伝える方法を考え、実践することができた。また細胞遺伝学研究室の研究を広く宣伝する場となった。
来場者は細胞遺伝学研究室ではどのような研究を行っているかを知ることができた。また遺伝学とは何か、ショウジョウバエはどのように貢献してきたかという簡単な背景知識も得ることができた。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
・当日は「突然変異体を探せ」というコーナーを担当した。顕微鏡を使って来場者に実際に突然変異体の形質変化を実感してもらって、突然変異体の形態異常や行動異常について解説した。様々な人に分かりやすく説明をすることで留学生にとっての私も日本語を練習する良い機会であった。(李 夜雨)
・オープンキャンパスの主な来場者である高校生向けの企画を設けた。高校生物の教科書でも実験動物として登場するキイロショウジョウバエを用いて、遺伝の法則性や遺伝子の変異がもたらす影響を実際に体感してもらい、学習における興味を引き出せたのではないか。(相澤)
・自分は進路相談の担当であった。しかし、多数の来場者が会場にみえた時は、空いたブースに来場者を誘導したり、簡単な研究室紹介をして来場者に退屈な待ち時間を過ごさせないように行動した。決まった担当の仕事に従事することも大事であるが、グループの中で臨機応変に自分の役所を変えて行動することも必要であると感じた。(修士2年 岡島美怜)
・今回のオープンラボを通して自分の日本語能力を上げるいい機会でした。来場者に生命科学のことから遺伝学的に優れている生物モデルーショウジョウバエのことを伝えながら自分の知識も増えて有意義な時間でした。(M2 崔椿)
・当日はポスターの説明を中心に行った。自分たちの研究がどうすれば分かりやすく、そして魅力的に伝わるのかを来場者の反応を見ながら試行錯誤できたのは非常に有意義だった。(嶋田)
・オープン・ラボを通じて小さいけど面白いショウジョウバエの魅力を高校生たちに伝えることができた。実際に研究室で行なっている研究などを紹介しながら来場者が研究に関心を持つように実感できるように努力した。(修士2年 段晶華)
・設置した各コーナーでハエや研究の紹介をしたものの、それよりも実際に研究室の中やハエを飼っている環境を見せながら話をしたときのほうが、より来場者の興味をひけたように感じた。効果的なアウトリーチをするためには、さらに魅力的なアイディアを考える必要があるだろう。(渡辺)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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