TMU logo
生命科学専攻
トップ
「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 2023年度神経分子機能研究室オープンラボ
実 施 者: 加藤伊織
実施場所: 8号館3階エレベーターホール
実 施 日: 2023年 8月 12日
対  象: 高校生とその保護者(午前 53名, 午後 103名)

<概要/目的>

ポスターを用いた解説と、顕微鏡を用いたサンプル観察により分子生物学の研究について、楽しみながら参加者に学んでもらう。ショウジョウバエを用いた研究と、マウスを用いた研究のそれぞれについて分けて発表を行うことで、認知症などの疾患に関する研究においてなぜモデル生物を用いるのか、その上でハエとマウスではどのような違いがあるのかなどを説明する。

この活動の目的は2つある。一つ目は本企画に参加する学生に【実験の楽しさ】を知ってもらうことである。当研究室の研究体験を通して研究の面白さを実感することで、大学生活のイメージを具体的なものにできると考える。二つ目は、専門知識のない学生に対して、私たちの研究を理解できるように【伝える力】を養うことである。本企画に参加する学生へのわかりやすい説明を意識し、専門知識をわかりやすく伝える力を向上する。


<期待される成果>

参加学生に対する成果は、進路のイメージを明確にすることができる事である。大学での実験を体験することが、進路選択の一助となり受験勉強へのモチベーションにもつながると考える。企画者に対する成果は、実験内容をわかりやすく伝える力が身につくことである。知識を専門外の人に向けて伝える力は、特に就職活動や学会発表に応用できると考える。

<活動内容/具体的成果>

・当日の内容
当日は保護者、学生合わせて150人ほどにご来場いただいた。ほとんどが高校3年生だと思っていたが学生たちに学年を聞いてみると、予想に反して1,2年生が半数以上を占めていた。そのため学校の授業でどこまで生物や化学を学んでいるかを確認しながら、ポスターの説明を行った。ご参加いただいた保護者に対しては、高校生に対する内容とレベルを変えて説明を行った。

参加者らには顕微鏡を用いたサンプルの観察や実験手法の説明、なぜモデル生物を用いるのかなど、イメージが付きやすいコンテンツに特に興味をもって貰えた。


・成果
サンプルの観察や、実験手法に関するポスターを用意したことで参加者たちに、生命科学の面白さについてイメージしてもらうことができたと考えている。中には高校1年生で進路選択に迷っている学生も参加してくれていた。高校での勉強や大学受験の方法などについても話が出来たので彼らの進路選択の一助になったと考えている。しかし高校生からしたら大学でのキャンパスライフも想像がしづらかったようなので、細胞生化学研究室がやっていた「研究室での1日」のような、実生活に関する内容のポスターを用意するなどもできていたらよかったと考えている。

活躍内容にもある通り、高校1年生から保護者まで様々な方に参加して頂いたので、学校の授業でどの範囲まで扱っているなどを確認しながら説明を行った。この経験から相手に合わせて話の内容をかみ砕いて伝える力が養われた。特に、ポスターの説明を行う際も積極的に参加者に質問を投げかけ、双方向のコミュニケーションをとることが大事であると気づいた。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>

・事前準備に関する課題点
まず参加後のアンケートを用意できておらず、参加者の満足度や企画の成果について評価することが難しかった。また当日のシフトもうまく組めていなかったため、事前準備の段階から役割分担をして綿密な準備を進めておくべきであった。


・企画内容に関する課題点
具体的な成果でも触れた通り、研究内容だけではなく、大学生としての普段の生活についてなども紹介できるコンテンツを用意してもよかったと思う。企画内容を話し合う際に、どのような内容が参加者の為になるのかをもっとよく考えることができていれば、さらに企画力や自主性の向上に繋がっていたと思う。


これらの反省点を活かして、来年度のオープンラボでも参加者と企画者の両方がより実りのある企画をしたいと考えている。


©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY