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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 進化遺伝学研究室オープンラボ 「ショウジョウバエは世界を救う2013」
実 施 者: 宮下孝幸、岩本榮介
実施場所: 11号館103教室
実 施 日: 2013年 11月 3日
対  象: オープンラボ来場者

<概要/目的>
一昔前は生物の形態から系統樹を推定していたが、近年遺伝学が急速に発展し、誰にでも遺伝子を扱えるようになってからは主に遺伝子を比較して系統樹を作成している。その結果、数々の意外な系統関係が明らかになるとともに、分子系統解析も発展した。
一般の人々にとって進化とはまだまだ漠然としたものでしかなく、ショウジョウバエというモデル生物を用いて研究が行われていることもあまり浸透していない。
そこで、大学祭を訪れる幅広い年齢層の人を対象に、ショウジョウバエの特徴や進化に関することに触れてもらい、進化という概念を再認識してもらう。また、すでにある程度の関心を持っている学生等には研究内容を概説し、その漠然とした興味を具体的なものに変えてあげたい。

<方法/企画としての特徴>
1.ショウジョウバエの捕獲方法の解説
ショウジョウバエを捕獲する一般的な方法である、網を用いるスイーピング法とバナナトラップ法について解説する。

2.系統樹推定クイズ
いくつかのショウジョウバエ種について、その系統関係を考えてもらう。考えるヒントとして、顕微鏡で実物を観察してもらったり、特徴を解説したりする。

3.首都大周辺で採取可能なショウジョウバエの展示とその同定法
実際に首都大周辺で採れるハエを展示し、どのように見分けるかを解説する。

<活動内容/具体的成果>
ショウジョウバエは病原菌を媒介するなどと思っていた人もいたが、その生態を教えてあげることで恐怖心を取り除くことができた。
また、生物の見た目から系統樹を推定してもらうことで、形だけではなく、遺伝子から推定することの大切さを感じてもらうことができた。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
タイトルに「世界を救う」と入ってるので、なぜ世界を救うのか?という質問もあった。それに答えることで私たちの研究の世間的な意義を多くの人に知ってもらえたと思う。(M1 宮下孝幸)
主に系統樹推定クイズを担当した。幼い子供の来場者も多く、系統推定について理解してもらうことに苦労した。自分達の研究を平易な言葉で伝える練習になったと思う。(D1 岩本榮介)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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