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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: ニワトリ胚観察実験 -私立品川女子学院アウトリーチ-
実 施 者: 塩入直也、志村智(発生プログラム研究室)
実施場所: 私立品川女子学院
実 施 日: 2014年 2月 22日
対  象: 私立品川女子学院の生徒10人

<概要/目的>
 本企画では、品川女子学院の生徒を対象にニワトリ胚の観察実験を行った。普段教科書でしか習わないようなことに直で触れてもらうことにより生物学・発生学への理解と関心を持ってもらうことを目的とした。

<方法/企画としての特徴>
 ニワトリ胚を観察しやすくするために取り出す方法、培養法など基本となる実験手法を指導した。また今回は、様々な組織が形成され始める2日胚を用いて観察を行った。ニワトリは教科書の発生分野にもよく登場する動物であるが、実際に扱う機会は滅多にない。しかしながらニワトリ胚は欄外で培養できることをはじめとした実験する上でのメリットが多い。今回は、観察後に培養法を用いた実験を実際に高校生に考えてもらい、今後大学に入るため、今後の研究に必要な考え方を学んでもらう。

<活動内容/具体的成果>
 はじめにニワトリの発生に関する基礎をレクチャーし、その後高校生各自で胚を取り出し観察を行った。企画者らは実験手法の指導や、観察する際のポイントを指導することで、その後の講義における学生の積極的な議論を促した。
 実際に今回の手法を用いた実験を考えることで、手法を身につけるだけでなく研究における考え方を学んでもらえた。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 今回は割と少人数だったので、ひとりひとりに詳しく指導を行うことができた。生徒は胚を初めて見たこともあり、やはり心臓や動くものに目をもっていかれがちであった。今回観察した胚ではそれ以外にも特徴的な構造や器官原基なども幾つか観察することができたので、色々なところに注目して観察してもらえるように指導を行う必要があると思った。実験中に初めて胚を見たことや心臓が動くことに関して非常によく反応してくれていたので、そのようなところから発生学にも少なからず興味を持ってもらえたと思う。(志村)

少人数だったため、個々の生徒に対応することができたためスムーズに胚の解剖・観察が行えたと思う。Newカルチャー(2日胚を1日培養)を用いて、どのような研究ができるかを考察する時間では、「研 究」ということが未知の高校生に対して、アイデアが浮かぶように発問して考えさせることが重要だと感じた。(塩入直也)


©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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