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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 高校生ゼミナールサマーセッション
実 施 者: 岩本榮介・岩崎祐磨・宮下孝幸・秋山礼良・市川里紗・中村遥
実施場所: 首都大学東京 南大沢キャンパス 8号館287室、キャンパス内
実 施 日: 2014年 7月 29日
対  象: 事前に受講を希望した高校2,3年生  55名

<概要/目的>
受講者が問題なく実習に参加できるような環境づくりに専念することで、企画者は対話力や協調性を鍛えることができる。また、専門的かつ実践的な生物学の一端を体験してもらうことで、受講者に生物学の楽しさや魅力をさらに知ってもらう。

<方法/企画としての特徴>
受講者を27〜28人ずつ2グループに分け、各々のグループに1日ずつ(計2日間)以下
の内容で実習を行った。
@ 前半ではショウジョウバエの採集法を説明し、受講者に実際に野外採集を体験して
もらった。企画者は、これの補佐に当たった。
A 実習室に移動し、ショウジョウバエの種同定実習を行った。これには、事前に用意した複数種のショウジョウバエ (計9種、1班につき5種) を用いた。企画者は実施内容が
円滑に進むように、受講者を指導した。
B 実習終了後、受講者に実験室やショウジョウバエの飼育室を案内し、研究についてや大学についての質疑応答を行った。

<活動内容/具体的成果>
担当教員の講義を補佐することで受講者の理解を助け、同時に受講者自らが前向きに臨むことができる環境をつくることができた。このような環境づくりを通して、企画者の対話能力や協調性が向上した。
また受講者においては、実習や研究室紹介を通して、大学での活動を具体的に伝えることができた。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
・採集ではトラップの状態が昨年よりもよかったため、たくさんのショウジョウバエを採集することができ、受講者が楽しんで採集に取り組んでいた。分類ではわかりにくい部分を図を書いて説明するなどの工夫をしてきめ細かい実習補助を行えた。次回からは比較できるように写真を用いるなどの工夫をしたい。(市川)
・野外採集では、暑い時期のためショウジョウバエが採集できるか心配されたが、丁度、気候条件がよい日に重なったため、問題なく採集できたようだった。普段、ショウジョウバエを使った研究はあまり行っていないが、今回で四回目の高校生サマーセッションということもあり、同定自習ではそれなりにしっかりと指導できたと思う。(岩本)
・トラップを用いたショウジョウバエ採集が昨年と比較して非常に多くの個体を採集することができ、成功例として受講者にとっても驚きと楽しみを提供することができた。分類実習においては、実施者それぞれがきちんと正しい知識を元にわかりやすい指導を行うことができた。受講者からは多数の「面白かった」との感想をもらっており、生物学の魅力を一端ではあるだろうが、伝えられたのではないかと思う。(秋山)
・同定用のショウジョウバエサンプルの準備は、普段実験に使用しない種においてどんな種が増え易いか、それぞれの雌雄の見分け方、同定方法などを復習する良い機会になった。顕微鏡越しに高校生に実際に説明することで、実体顕微鏡やピンセットの有効な使い方、写真では分かりにくいハエの毛の判別方法などを理解してもらえたと思う。(岩崎)
・受講者と積極的に関わることで、相手の緊張感を解きつつ、授業を円滑に進めることができた。同定作業において、例年苦戦する人の多い、わかりにくい個所に関しては図ではなく写真を使って具体的に示した。そのためか、質問も少なくなったように感じた。この点に関しては、昨年の課題を上手く解決できたのではないかと思う。(宮下)





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