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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 小学生に向けての自然観察会
実 施 者: 津吹真、藤本夏鈴、松澤琢、山岸陽子
実施場所: 小山内裏公園
実 施 日: 2014年 7月 27日
対  象: 南大沢在住の小学生(10人)とその保護者(3人)

<概要/目的>
生物に直接触れ合うことのない現代において身近な動植物に関して学ぶことは子供たちにとって貴重な経験であると考える。今回実施した企画は生物に関しての知識を持つ学生と共に自然が豊かで観察に適した公園にて団体散策をすることで、対象者の身近な動植物に対する知識・関心を高める事が目的である。

<方法/企画としての特徴>
小山内裏公園内を歩き、園内に生息している動植物を観察した。実施者は見つけた動植物に関してその名前や特徴について解説した。また、昆虫採集で用いる網や観察で用いられるフィールドスコープ等も用意し、その用途や使用法についての解説も行った。対象が小学生であるため、園内に生息する特徴のある動植物の写真と名前、それぞれの珍しさをランク付けした小冊子を配布し、動植物を見つけることの楽しさを加えた。

<活動内容/具体的成果>
セミの抜け殻や良い匂いのする葉を集めたり、自ら進んで動植物を探索したりなど気になったものに積極的にアプローチする様子が子供たちに見られたので、身近な動植物に関する関心を深めたと考えられる。また、実施後の報告から子供たちが学んだ知識を楽しそうに話していたことから知識と共に良い経験を得られたことが伺える。
実施者は解説を行っただけではなく、子供たちから発せられる質問に柔軟に正確に対応するため動植物に関する知識を深めた。また、企画を実施するにあたって互いに意見を交換するディスカッション能力と子供たちとのコミュニケーション力を獲得した。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
虫が好きな子や虫が苦手な子、植物に興味を示す子、示さない子など、子供たち一人一人の興味の対象が違うので、それに合わせた解説が難しかった。無理して興味を持ってもらう必要はないものの、興味ないものに対しどのように興味を持ってもらえるかもっと事前に考え工夫すべきだった。
観察会のアシスタントはしたことはあっても、主催者の1人として観察会を行うのは初めてだった。なので、保険など今までは気にしていなかった点も考えることができて良い経験となった。
様々な事態を想定して準備したものの足りないところがあり、保護者にフォローしてもらったところもあった。次もし観察会を行う機会があれば、そういったフォローがなくても十分にできるようにしたい。
夏の暑い時期に行なったので仕方ないところはあるが、カワセミなど綺麗な野鳥を見せてあげられないのは少し残念だった。(M1 松澤)


本企画では毎回参加している子供たちについて考慮して場所を変更した。それによって度重なる下見や制度が変わってしまった保険の対処など企画準備での活動が大変だった。しかし、そのために何度も行われた会議で実施者内の親睦を深められたことはとても良いことだと思う。また、暑い中子供たちの体調に異変が生じなかったのも楽しい企画になったのも実施者内で発案したおかげであると思う。
企画自体は子供の着眼点や興味をひく事を学べたのはとても良い経験であった。また、保護者の方には逆に植物を使った遊びを教えてもらったり、子供たちと過ごすなど世代を越えての交流の楽しさを味わえた。(M1 藤本)


企画準備を進めていく中で、スタッフ同士の研究分野や知識・経験の幅、人柄等、企画を有意義に進める上で重要な親睦を深めることができた。これにより観察会では子供たちの質問に対し、「この鳥のことならあのお兄さんに。この蜘蛛のことならあのお姉さんに聞いてごらん」と、柔軟に役割を分担してスムーズに進行することができた。また、スタッフの度重なる下見のおかげで季節の移り変わりに伴う動植物の種の変動に翻弄されることもなく、こちらの想定どおりの動植物を観察及び解説することが出来た。子供たち更には保護者の方の反応も良く、普段と違った自然の見方を体験すると共に、夏休みの良い思い出になったことと思われる。(M1 津吹)


©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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