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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 進化遺伝学研究室 平成26年オープンラボ「Drosophila Collection ~蝿これ」
実 施 者: 岩本榮介、岩崎祐磨、宮下孝幸、秋山礼良
実施場所: 首都大学東京 南大沢キャンパス 8号館415, 418室
実 施 日: 2014年 8月 16日
対  象: オープンラボ来場者

<概要>
高校生を主な対象に、ショウジョウバエを用いた分子進化の研究フローを研究室内の見学を通じて理解してもらう。また、ポスターの説明や進路相談室を通じて実際の研究内容や研究室生活に至るまで様々な疑問に答える。

<目的>
企画者は、来場者への実験設備紹介や研究紹介を通して、研究の原理、背景、意義などを見直す。この時、来場者の知識や関心に見合った説明を心掛けることで、対話能力の向上も図る。

<方法>
@ 分子系統樹の作成過程の説明
ショウジョウバエ複数種から分子系統樹を作成する際の操作・原理を、実際の実験手順に沿って説明した。同時に、分子系統樹作成の際に用いる実験機器の紹介も行った。
A 研究紹介 (ポスター)
ポスターなどを通して、研究室で行われている研究内容を紹介した。
B 進路相談室
受学生生活、卒業後の進路などについての質問・相談を受け付けた。

<企画としての特徴>
高校生では普段見ることのできない、DNA分子や電気泳動の様子を実際に見ることで生物学をより身近に感じてもらうことができる。
また、恒温室でショウジョウバエを管理しているという本学の特徴を踏まえ、生きたショウジョウバエの多数の種類を実際に観察してもらうことで遺伝学の研究をよりリアルに感じることができる。


<活動内容/具体的成果>
5人前後のグループ毎に、企画者が1人つくという形で研究室内の紹介を行った。その際ハエの瓶を実際に手に取ってもらうことで飼育に関する疑問や、実際にDNAを抽出する際の手順など多種多様な疑問に答え、高校生の研究に対する興味関心を高めることができた。



<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
今年は来場者が非常に多く、全員に対する説明時間が十分には確保できなかったように感じた。しかし、研究室紹介パンフレットの配布が効果的な説明の補助として役に立ったため昨年より密度の濃い紹介ができたと思う。また、昨年は行わなかったリアルタイムでの電気泳動の観察を行った結果、PCRがより身近な実験として感じられたように思う。(M2 岩崎)

ポスターを用いた研究内容の紹介では、質問などもあまり出ず、良く理解してもらえたとは言い難かった。来年は、来場者にあわせ、もっと分かり易く興味を引くような説明を心がけたい。一方、ソフトウェア Wingを用いたショウジョウバエ種の同定では、多くの来場者が積極的に参加していた。このような体験型の企画を増やしていきたい。(D2岩本)

今年は来場者が多かった割に企画者側の人数が少なく、一団体が大人数になる傾向にあった。その為説明が滞ったり、次の団体が進めなくなってしまったりと弊害が多かったことが反省点である。企画者にとっては、実験手法や研究内容を如何に簡単な言葉を用いて理解できるように伝えるかを考え、それを実践する場であった。身振り手振りを交えて説明を行うことで、その目標の達成度は高くなったと感じている。また、来場者に去年よりも多くの現物を見せることで、より生物を用いた実験に興味を持ってもらえたことを期待したい。 (M1 秋山)

毎年のオープンラボでみられることだが、来場者は特定の時間で一気に押し寄せ、その他の時間は閑散としてしまうことも多い。そのため来場者がピークの時間は対応が追い付かず、十分な説明をできないことが多々あった。ほかの研究室でも同様の事態が起こっており、これは我々の企画による対応だけでなく、学校による対応も必要なのではないかと感じた。(M2 宮下)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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