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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 細胞遺伝学・神経分子機能研究室オープンラボ「We can fly 2016」
実 施 者: 大沼康平、名木沙織、大津佑太、根本美薫、馬渕郁美、Felipe Rogalski、岡未来子
実施場所: 8号館4階東側エレベーターホール
実 施 日: 2016年 8月 21日
対  象: オープンキャンパス参加者

<概要/目的>
 キイロショウジョウバエは有用なモデル生物であり、その歴史は1世紀にわたる。しかし、一般の人にとってショウジョウバエは単なる“ハエ”に過ぎない。本企画の目的は、モデル生物としてのショウジョウバエの魅力を知ってもらうことである。また、ポスター掲示によって普段私たちが行っている研究を紹介し、興味を持ってもらうことを期待している。進路相談コーナーでは、現役の大学生、大学院生が高校生の進路相談に乗り、進路決定の手助けをすること、および本学をより理解してもらうことを目的としている。


<方法/企画としての特徴>
高校生がキイロショウジョウバエを顕微鏡下で見る機会はほとんどない。この企画を通して生物を実験材料として用いる意義が伝わるよう工夫している。また、研究内容を簡潔にまとめて伝えることで高校生や保護者の方にその面白さや重要性を理解してもらいたい。


<活動内容/具体的成果>
1.変異体を探せ
顕微鏡を用いて野生型と突然変異系統のショウジョウバエを観察してもらうコーナーである。遺伝子の変異によって引き起こされた形態異常を探してもらい、どのような遺伝子の変化によって引き起こされたかをクイズで答えてもらう。これによって遺伝子とは何か、そして遺伝子の突然変異から何が分かるのかを解説する。

2.ポスター展示
当研究室で行われている研究を学生がポスターを用いて説明する。本企画の目的でもある、ショウジョウバエをモデル生物として利用するメリットを来場者に分かりやすく説明すると同時に、最新の研究成果を掲示する。

3.進路相談コーナー
進路相談コーナーを設け、高校生を対象に受験勉強や進路決定などの個別相談を受ける。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
昨年と比較して午前中の来場者が多く、研究室のメンバーで対応しきれないことがあった。そこで来場者をある程度のグループに分け、そのグループごとに説明を行うことで対応できたと思う。また、ポスター展示を通して学生だけでなくその保護者の方にも私たちが行っている研究に興味を持ってもらえたと感じた。(M2 名木)

変異体観察のコーナーでは、多くの来場者に遺伝子について興味を持ってもらうことができた。しかしそれらの変異体が現在の自身の研究にどのように生かされているか、ギャップを埋めるような説明が難しいと感じた。実施者の中で、誰がどのような質問に応対するかを事前に明確にしておけば、もう少しスムーズな対応ができたのではないかと感じた。 (M1 馬渕)

変異体を探すコーナーでは単に変異体を観察するだけでなく、ハエを観察するということが私達の研究においてなぜ重要か、という点についても言及した。例えば、ハエの形態や色に着目した研究をすることは非常に稀であるが、ハエの行動を観察することで生理学的な現象を解明しうることを説明した。その話に対して、来場者は納得し、一定の理解を示してくれた。これまで数回のオープンラボを実施してきたが、自らの研究とオープンラボの内容のすり合わせが良く出来たと思う。 (M2 大沼)

ポスター展示では、現在行っている研究を紹介した。一般の方に自身の研究を紹介するのがはじめてだった為、平易な言葉で説明するよい機会となった。実験手法など専門的なことは省略し、研究目的やなぜショウジョウバエを使っているのかを中心に説明すると、一般の方も理解や興味を示してくれた。また「変異体を探せ」のコーナーでは、高校生だけでなく大人の方も楽しんでおり、遺伝子の面白さや我々の研究を身近に感じてもらえたのではないかと思う。今回のオープンラボの課題としては、企画側の人数に対して来客数が多く、バタついた対応をしてしまった点がある。次回以降は、企画者間でのブース分担を行うとよりよいオープンラボになると思う。(M1 岡)

今回は、企画者の担当を明確には分けずに来場者に対応した。同一の来場者に対して同一の企画者が変異体の観察とポスターの説明をしたときには、これら2つの企画を結び付けて紹介することができた。それぞれの企画を説明する担当者を分けたときには、来場者は考え方の異なる部分もある2人から研究に関する話を聞くことができたというメリットがあったと考えられる。どちらの方法がより良いオープンラボになるかについては検討を重ね、次回に生かしたい。全体的に、来場者が、最初にどのブースに行けばよいのかどうか戸惑う姿がよく見受けられた。積極的に声をかけることやブースの配置を見直すことを通して、次回は来場者がより参加しやすいオープンラボになるよう努めたい。(M1 大津)

高校生に研究内容を英語で説明するのは少し難しく感じた。数人の学生は英語で質問してきたりと積極的で嬉しかった。一方的に説明するのではなく、疑問文を投げかけるなど工夫したが、やはり多くの学生が首をかしげてしまった。英語でのコミュニケーションを苦手とする学生にもわかりやすく説明できるよう、イラストなどをもう少し使ったポスターにするとよいと感じた。(M1 Felipe Rogalski)

変異体を探すコーナーでは、高校生はもちろん保護者の方々も興味を持って楽しんでくださり、遺伝学の面白さを感じてもらえたのではないかと思う。ポスター展示では、高校生が積極的に質問をするなど私たちの研究に興味を持っていたように感じた。次回以降のオープンラボがさらに良いものとなるよう企画者各自が、互いの研究を理解し、より平易に説明すること、来場者のブースへの誘導をスムーズにすることなどを検討し、向上に努めたい。(M1 根本)

初めてのオープンラボへの参加だったが、先輩たちの説明を真似しながら変異体の観察コーナーに従事した。”ショウジョウバエを用いて研究を行う”と言うと、どうしてもハエを研究しているという印象を持たれてしまった。モデル生物としての利点等をしっかり伝えてあげられるとさらによいオープンラボになると思う。(B4 鈴木)




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