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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 動物系統分類学研究室オープンラボ2017年7月16日「多様な生物の進化・形態・行動」
実 施 者: 庄司一貴、山田藍生、廖 浩全、松尾由紀
実施場所: 牧野標本館2Fセミナー室
実 施 日: 2017年 7月 16日
対  象: 大学説明会への参加者

<概要/目的>
少子化が進む日本において、学生の確保は大学にとって喫緊の課題であり[1]、研究室の活気、創造性、生産性に重要な影響を与える[2]。当研究室も例外ではないが幸い留学生の確保が進んでいる。しかし日本人の学生の獲得が課題となっている。考えられる原因は、1)都市部で生まれ育つことによる虫嫌い,恐怖感[3]、2)昆虫の研究に対するイメージがない、3)キャリアパスが描きにくいことが考えられる。そこで、本企画では、高校生のうちに1)虫の形の美しさ、行動や生態の面白さに気が付いてもらい、2)最先端の分類学と行動学に触れ、3)どのような能力を身に着けられるかの紹介を試みる。
[1]文部科学省学校基本調査http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
[2] Garfield, M. J., Taylor, N. J., Dennis, A. R., & Satzinger, J. W. (2001). Research report: Modifying paradigms - individual differences, creativity techniques, and exposure to ideas in group idea generation. Information Systems Research, 12(3), 322-333.
[3] Hosaka, T., Sugimoto, K., & Numata, S. (2017). Effects of childhood experience with nature on tolerance of urban residents toward hornets and wild boars in japan. PLoS ONE, 12(4)


<方法/企画としての特徴>
・標本展示; 顕微鏡などで観察してもらい、構造美に気が付いてもらうことで恐怖を好奇心に変える
・生体および行動展示; 行動の面白さに気が付いてもらうともに、分類学との連携に気が付いてもらう。
・研究紹介ポスター; ポスターを呼び水に最先端の研究に触れてもらう。そして企画者らとの会話を通し、主体的に行う研究の面白さ、論的な思考がどういうものか触れてもらう。これにより研究を通して主体的に思考し行動する能力がつく可能性があることを紹介する                                                         
・進学、進路相談; 大学を選ぶ、就職、院進学するにあたっての、思い込みや通念を発想転換できるように試みる。


<活動内容/具体的成果>
実施者各自が、自身の研究に関連した展示を自由に企画し、オープンラボ会場にそれぞれ展示ブースを設置した。

以下各々の展示を示す。
庄司;アリの行動ビッグデータ解析事例の解説、日本におけるヒアリ問題の展示、研究室紹介ビデオの展示
山田;ベトナム・台湾におけるフィールドワークと採集された多様な昆虫の標本および写真の展示
松尾;昆虫における親子間コンフリクトの研究成果の解説
浩全;日本における外来カミキリムシ被害の現状と、その生物防除としてのアリガタバチ

成果
・高校生が昆虫嫌いを克服し、好奇心に変換できた生徒が間違いなくいたに違いない。
・当研究室に興味をもち将来的にメンバーになってくれる可能性があり、研究室の創造性の向上に寄与する可能性がある生徒が間違いなくいたに違いない。
・話を聞きに来た高校生などが発想を転換し進学や就職を柔軟に行えるようになった生徒が間違いなくいたに違いない。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
庄司;動物系統分類学研究室は多様な研究をしていることに気が付いてくれたと思う。
山田;次回はアリの進化について詳しく展示したい。
松尾;今回は研究成果の展示のみだったので次回はその場で解説もしたい。
浩全;手持ちのアリガタバチ標本が少ないので次回展示してもよい標本を増やしたい。


Fig.1 オープンラボ会場の全体風景


Fig.2 庄司と松尾の展示


Fig.3 山田の展示


Fig.4 浩全の展示




記入内容の目安です。項目名は必要に応じて上書き変更して下さい。
グループでの活動は,最終項目のみ,全員記入ください.
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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