TMU logo
生命科学専攻
トップ
「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 分子遺伝学研究室オープンラボ(17/7/16)「ようこそ分子遺伝学の世界へ」
実 施 者: 猪崎 風葉、植木 晃弘、大塚 夏海、志村 知美、新森 友香、全 永誠、渡邊 圭佑
実施場所: 8-247 専門実習室
実 施 日: 2017年 7月 16日
対  象: オープンキャンパス来場者

<企画協力者>
卒研生:原田 京佳、肥田 真太朗

<概要/目的>
 オープンキャンパスに来場する高校生を対象に、分子遺伝学で使う生物や実験手法、当研究室の研究紹介に関する展示を行う。大腸菌・シアノバクテリア、分子遺伝学の研究内容に対して、来場者が興味を持ってもらうことを目的とする。

<方法/企画としての特徴>
 当研究室で研究に用いている大腸菌とシアノバクテリアについてそれぞれ展示を行った。表現型の違いを顕微鏡で実際に観察し、視覚的にも分かり易く、高校生にも気軽に分子生物学の面白さに触れて貰える内容にした。また、室内で2箇所に展示を分けることで一度に多くの人への対応をできるようにした。

<活動内容/具体的成果>
1. 大腸菌の展示
・培養の様子を展示:振盪培養器を2台用意し、大腸菌培養している様子や菌を植える前の液体培地との比較を見せた。その上で、増殖の速さや実験の簡便さ等、大腸菌が研究材料として優れている点、分子生物学的な解析が最も進んでいるモデル生物の一つであることを紹介した。
・高温感受性変異株の観察:遺伝子の機能解析に用いられる高温感受性変異株について説明をし、変異の表現型が見た目で分かる高温感受性変異体を顕微鏡で観察してもらった。高温感受性変異体としては、分裂能を失った変異体を取り上げた。野生型と比較することで視覚的な変化を見てもらい、この実験の意義と現象について説明を行った。

2. シアノバクテリアの展示
・シアノバクテリアの紹介:シアノバクテリアの特徴や生育環境、顕微鏡観察によって形態を紹介することで、シアノバクテリアがどのような生物かを紹介した。また、アオコの原因であることやお菓子の着色料、サプリメントとして使われていることを紹介し、身近に感じてもらえるように工夫した。さらに、お菓子の着色料として使われる色素を実際に抽出し、高校生でも楽しめるようにした。
・研究内容の紹介:シアノバクテリアが行う窒素固定について説明した。高校生にとって難しくならないように、生物が窒素固定を行うことがいかに有意義であるかを理解してもらうことに焦点を当てて説明した。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 卒研生の時に参加して以来2回目の参加となった。今回は全体の取り纏めとして、申請や準備まで全てに関わった。昨年準備にはほとんど関われず、戸惑う事ばかりだったが、皆と協力することで乗り切ることができた。専門実習室での展示となったが、8号館の入り口から近いこともありとても盛況だった。昨年も同じ場所での展示だったが、人の出入りに対して展示が多く、対応できる学生の数も少なかったため、どうしても対応できない来場者がでてしまった。しかし、今回は展示を2か所にし入れ替え制にしたり、より詳しい話を聞きたい来場者に対して、説明を担当しない学生が対応することで、スムーズな誘導ができたと考える。展示の内容についてはもう少し前から準備できれば尚良かったと思うので、次回に向けて計画を練っていきたい。(植木晃弘)

事情により準備に携われなかったため当日の活動に力を入れた。主に当研究室での研究内容について、展示したmutantの欠失してある遺伝子について、説明した。研究内容については、高校生向けということで、理解しやすい言葉で分子遺伝学の面白さについて伝えるようにした。来場者が多く、部屋の隅で説明を待っている高校生もいたため、出来るだけ目についた方には声をかけるよう心がけた。簡単に説明していると意外にも深いところに興味を持ち質問をしてくれる高校生もおり、生物(遺伝学)に興味を持つ高校生がいることに喜びを感じた。質問されたことを分かりやすく説明することはできたと考える。しかしテンプレートの対応だけで精一杯であった。分子遺伝学の楽しさについて、さらに面白いトピックや体験などを話せたらもっと高校生の興味を引き出せたと考える。次回はそのための準備に力を入れたい。今回の取り組みでは、企画を進める力を養ったり分子遺伝学の理解を深めたりする機会になっただけではなく、研究室のメンバーとより親密なコミュニケーションを取れたことが良かった。(猪崎風葉)

卒研生の時に参加した際、研究の内容を多く話してしまい、高校生が理解できずつまらない思いをさせてしまった。この反省をもとに、今回はシアノバクテリアを身近に感じてもらえるようなプログラムになるよう心掛けた。公園にもシアノバクテリアがいること、お菓子やサプリメントに使われていることを話すことで、シアノバクテリアが身近に存在していることをアピールできた点はよかったと思う。また、色素抽出では、お菓子に使われる青い色素の抽出だけでなく、他の株から赤色色素を抽出することで楽しんでもらえるようにした。色素抽出を高校生にしてもらう予定だったが、一度に来てくださるお客さんが多く、やってもらうことができなかった。次回はお客さんが多くても楽しんでもらえるような実験を考えたいと思う。(新森友香)

今回は初めての参加だったのもあり、準備段階では任された役割しか遂行できなかった。なので当日はたずねて来た高校生たちにシアノバクテリアや研究室に関して、また研究内容について等の説明を準備を頑張ってくれた同じ研究室の子達より力をいれようとおもった。初めはたずねてくる学生数が非常に多かったため定形の説明を繰り返していたが、数を重ねるごとにわかりやすく且つ学生の興味を引くような言葉を選びながら説明をできるよう工夫していった。また後半にはたずねてきた学生の意見や質問を優先的に聞き入れながら進めていった。終わったあとに目を輝かせながら帰っていく学生がいたのを見て頑張ってよかったと思ったのと同時に自身の説明のしかたや、研究についての理解力について改めて考えるいい機会になったと思う。次に行われる時は準備の段階も含め、より高い水準での説明を行えたらと思う。(全永誠)

3度目の参加だったこともあり、より幅広い話題で科学・大学研究を紹介することを目標とし概ね達成できた。自分が今肌で感じていることと、高校生のとき持っていたイメージのギャップはここにきて生かされたと思う。こういった場では高度に専門的な話題(=自分の研究テーマ)よりも、やや自分の研究を超えてでもキャッチーで科学に身近でない人にとっても驚き感動できる話題がより好まれることが実感できた。自分自身や所属する研究室の枠を超えた話をすることに少々抵抗はあった。しかしながら、その枠の中の話は「内輪ネタ」だと感じてからは逆に枠の中の話ではかえって科学への興味そのものを失いかねないと実際の反応を見て考えるようになった。(渡辺圭佑)

シアノバクテリアについては名前は知っているもののその具体的な生態については知らない人が多く、今回の説明を通して身近に感じてもらえたのではないかと思う。来場者の方は一気に来ることが多く大勢を相手に話すことが多かったので、来年からはもう少し効率よく説明し、人を回せるような工夫が必要だと思った。また数回演示実験をしたが少し待ち時間が長かったので、もう少しすぐに何か結果を見せられる実験を考えることが来年への課題だ。(大塚夏海)

今回初めての参加だったため、実施内容についての理解が不足している部分が多かった。具体的な研究内容の紹介や、シアノバクテリアの説明などは、既に参加経験のある同期や先輩に任せる形になってしまったが、概要や説明の携帯については参考になる部分が多かったため、次回以降では大きく貢献できるよう努力したい。また、研究室のメンバーの話を聞くことで自身の研究や理解に対して気づくことも大きく、今回はアウトプットよりもインプットを重点的にできたと感じた。(志村知美)

記入内容の目安です。項目名は必要に応じて上書き変更して下さい。
グループでの活動は,最終項目のみ,全員記入ください.
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY