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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 細胞遺伝学研究室 2017/11/3 オープンラボ 「Premium FLY day」
実 施 者: 大沼康平、大津佑太、中山モハメッド淳、根本美薫、馬渕郁美、Felipe Rogalski、村上佳奈子、鈴木悠希
実施場所: 首都大学東京 南大沢キャンパス 11号館 103号室
実 施 日: 2017年 11月 3日
対  象: オープンキャンパス参加者

<概要/目的>
私たちが研究に用いているキイロショウジョウバエは、一般の方にとっては害虫のイメージが強い。しかし、そんなショウジョウバエは遺伝学・生化学において有用なモデル生物である。本企画では、ショウジョウバエの遺伝学・生化学における実験モデルとしての有用性を一般の方々に伝えることを目的とする。また、ポスター掲示により、当研究室が行う研究を一般の方に説明する機会となることを期待する。

<方法/企画としての特徴>
「突然変異体を探せ」
本企画は、野生型と突然変異体系統を提示し、突然変異体の表現型を探してもらう。遺伝子の変異が引き起こす形態異常を観察し、どのような機能を有する遺伝子に異常が起こることで突然変異が引き起こされるのかについて考えてもらう。これによって遺伝子とは何か、そして遺伝子の突然変異から何が分かるのかを解説する。
「エサの成分を知る」
実際にショウジョウバエを飼育するエサが何でできているか紹介する。
「進路相談コーナー」
進路相談コーナーを設け、中学・高校生対象に進路決定におけるアドバイスを行う。
「ポスター展示」
学生がポスター形式で、当研究室の研究内容を紹介する。ショウジョウバエをモデル生物として利用するメリットを来場者に説明し、来場者が大学で行われている最先端の研究を知る機会にしたい。

<活動内容/具体的成果>
企画者:一般の人を対象に説明を行うため、相手の立場に立って考える能力が身に付くと期待される。また、多くの人とコミュニケーションをとることで視野を広げることができ、自身の研究においても別の視点から考察ができる可能性があると考えられる。
来場者:ふだんなかなか経験することのできない専門的な研究の一端に触れることで、生物学の研究に興味を持つきっかけとなる。また理系の大学院生との対話を通して、学生が取り組む研究とはどういったものであるかを理解することができる。特に高校生にとっては、現在自身が学び得ている知識の延長に、どのような研究があり、その知識がどう生かされているのかを知ることで、進路決定の参考になると期待される。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
今回のオープンラボは企画者としては初めての開催であった。先輩に助けられながらスムーズに準備が行えたと思う。さらに、当日はほとんどが小さい子を連れた家族だったので、今までのアルバイト等の経験を生かして興味を持ってもらえるような説明が行えた。次回の課題としては、今回はかなり子供向けの企画になってしまっていたため、それに加えて大人にショウジョウバエを用いた研究に興味を持ってもらい、最新の研究を伝えていく必要があった。(M1鈴木)

今回も例年通り、多くの子どもが来場した。来場者に対して「遺伝子とは何か」を平易に説明することは難しかったが、一方的な説明にならないようにこちらから質問を投げかけることを意識した。一部の来場者は、こちらの説明を聞いて質問するなど、積極的な姿勢が見られ、伝えたいことが伝わったのだと実感することができた。一方で、当研究室で具体的にどのような研究をしているかという話題に踏み込むことができなかったので、今後はその点を改善する必要があると考えられる。(M2 馬渕)

今回のオープンラボが初めての参加だった。参加者がわかりやすいように展示品の設置を考え、研究内容に興味を持ってもらえるように工夫することができたと考える。時間で区切り役割を分担していくシステムがスムーズに行えていて前日までの話し合いが活発に行えてきた結果だと感じた。同じ研究室のメンバーと協力することができ、有意義な時間だった。 (M2 村上)

今年も多くの方が来場してくださり,そのほとんどが幼稚園生や小学生であった.したがって,日常の中にいる“ハエ”を切り口として会話をすることで企画への興味を引き,遺伝子とはなにか,またその機能について理解を深めさせるよう努めた.また,相手の理解度や関心度を確認しながら会話をすることで,一方的な説明にならないよう心がけた.以上のことは十分に達成できたと考えるが,当研究室の研究内容やその意義についてまでは踏み込んで話ができなかったため,改善点として次回に生かす必要があると考える.(M2 根本)

例年通り夏のオープンラボ企画とは異なり、主に子どもを対象とした展示を開催した。「突然変異体を探せ」では、変異体の形態学的な表現型を示すことができ、子どもも興味を持ってくれた。今後は、その形態の違いをどのように生かして研究を行っているかなどを少しでも伝えるような仕組みを作ることができればより意義のある企画になると考えた。(M2 大津)



©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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