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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 発生生物学研究室オープンラボ 「たったひとつの卵から」
実 施 者: 李宰勲、名取澄香、安見祐哉、原規司、山口菜穂
実施場所: 8-247 専門実習室
実 施 日: 2017年 11月 3日
対  象: みやこ祭来場者

<概要/目的>
大学祭に来場された方を対象とし、当研究室で行っている研究の紹介と発生生物学の基礎に関する展示を行う。来場者の方に、研究に用いている動物や、発生生物学の分野について興味を持ってもらうことが大きな目的である。また、当研究室で実験に用いている動物のサンプルを展示することで、研究についてのイメージを持ってもらうことができる。それらに加えて、企画者にとっても、専門知識の無い方に対して研究の説明をする能力や、情報を発信する能力を向上する目的がある。

<方法/企画としての特徴>
当研究室で用いているニワトリ胚を、時系列を追うように展示し、実体顕微鏡で観察してもらった。
取り出した胚と卵の中に入った状態の胚を並べて展示することにより、ニワトリ胚を身近なものとして感じてもらえるように工夫した点が本企画の特徴の一つである。

<活動内容/具体的成果>
1)研究動物についてのポスター展示
ニワトリ胚の発生過程をまとめたポスターを展示した。ポスターの内容に沿って卵からヒヨコが生まれてくるまでの過程を説明した。加えて、ニワトリ胚の脳の発生と消化管についてまとめたパネル・模型の展示を行った。

2)実験動物の展示
発生過程で大きな変化が観察しやすい1日胚、2日胚、3日胚、6日胚の生体サンプルと、9日胚・13日胚の骨染色サンプルを展示した。
また、消化管と脳の発生過程のサンプルの展示も行った。

来場した方に1〜2の展示を見てもらいながら、説明や質問への対応を行った。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
例年ニワトリ胚の生体サンプルのみの展示を行っていたが、今回はそれに加えて脳と消化管の発生過程についてもサンプルと、そのサンプルに対応したパネルを設置することにより、外部形態の変化だけでなく、内部の構造の発生過程を視覚的に分かりやすく観察してもらうことができたと思う。今回は大学祭に来場された方を対象としたため、小さな子供から大人の方まで幅広い年齢層の方が展示を見て下さった。来場者の方に合わせて説明内容を変えることにより、子供にも興味を持ってもらうことができたと思う。また、時間帯によって来場者の多い時間や少ない時間があったが、説明の長さを調節したり、人数配分を調節することにより、滞りなく展示を見てもらうことができたと思う。
今回は来場者の方向けに展示についての説明を書いたプリントを用意していたが、大きいサイズの紙に印刷したこともあってか、受け取りを渋られる場面もあった。内容が見やすいことを重視したが、逆に展示を見る際に邪魔になってしまったと思った。なので、展示を見ながらでも見やすいようなプリントを作成することにより、より来場者の方の興味や理解が深まるのではないかと思った。(M1 山口菜穂)

今回のオープンラボはニワトリの展示に絞って行った。今回はその分ニワトリ胚だけでなく、消化管や脳の発生過程のサンプルを設置し、来場者に細かく発生について紹介を行うことができた。例年行っている胚を用いた説明だけでなく、普段見る機会の少ない体の内部についての発生過程を見ていただくことでより興味を持っていただけたように思えた。様々なサンプルがあることでそれぞれの違いに気付き、戻って見返す方もいた。来場者にとって発生における発見のできる場になったのではないかと思う。
展示を見ていただく際に、はじめに説明の書いてあるプリントを来場者にお渡ししていたが、プリントよりも実際の胚やサンプルを見ることの方が多く、かえって邪魔になっていたのかもしれないと思った。どのタイミングでプリントを説明に使いたいかなどを含め、渡すタイミングなどをもう少し改善することで来場者がより楽しく発生について触れられる機会にできると思った。(M1 原規司)

大学進学を控えた高校生だけでなく、未就学の方やお年寄りの方も大勢参加していただいた。小さな子供でも顕微鏡を覗けるように脚立を用意した事で多くの方に楽しんでいただけた。来場者によって様々な興味・疑問が湧くように、成体の内部がよく観察できるようなサンプルや、模型を多く配置し、質問にいつでも答えられるようなるべく各ブースに学生を配置した。来場者が実際に見て感じ、興味を持ったり考えたりできる展示にすることができた。(M2 安見祐哉)

今回の展示はみやこ祭の時期に合わせて行ったため、受験生だけでなく幅広い年代の方が楽しめるように心がけた。来場者の年代によって理解しやすい言葉が異なるため、各々が工夫して説明することを心がけていたと思う。展示では時系列に沿って顕微鏡と模式図を配置した。その効果もあり、来場者自身が前後のサンプルの比較をしようとしていると感じられた。実施者が補助として言葉で説明することも大切だが、実際に自分の目で見て考えることが大切だと改めて感じた。今回は予想以上に小さな子どもが多く、開始直前に注意書きを追加して設置することになった。全ての来場者が安全に展示を楽しめるように今回の工夫は来年度に引き継いでいきたいと思う。(M2 名取澄香)

今回のオープンラボではニワトリ胚を用いて小さなニワトリ胚がひよこになるまでの過程を来場者の方々にお見せする事が出来た。これにより、オープンラボのテーマであり発生生物学の根本的な疑問であるたったひとつの細胞から様々な器官が作られるといった発生の面白さを伝えられたと思う。来場者の方々からは多くの驚きの声や質問も頂き、とても嬉しいです。反省点としては、発生学を専門としていない来場者の素朴な質問の中には今まで自分が考えた事もない質問もあって、ちゃんと答えられなかったものもあった。これからはもう少し別の角度からもものを見て考える必要があると思った。(D3 李宰勲)

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