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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 植物系統分類学研究室 オープンラボ「新種の探索!島の探検!進化の探究!〜牧野標本館が誇る多様な花・シダ・キノコ〜」
実 施 者: 荻原弘貴、ユリアンティ・ウィタ、酒井絵理佳、中内綾香、山田旭
実施場所: 8号館300教室
実 施 日: 2017年 11月 3日
対  象: みやこ祭にいらした方々

<概要/目的>
当研究室で扱うテーマを一般向けに紹介し、植物の多様性と最新の研究を知ってもらう。また牧野標本館についての展示を行い、標本庫の学術的役割や価値を広める。

<方法/企画としての特徴>
以下の企画を行った。(1) 研究紹介:私たちの研究対象である被子植物、シダ植物、キノコについて、また重要なフィールドである小笠原について、それぞれポスターにまとめ、研究紹介を行った。(2) 牧野標本館について:牧野標本館の意義を広めるため、牧野富太郎と牧野標本館について詳しくまとめたポスターを展示した。(3) 標本の展示:かつて牧野富太郎が採集した古い標本(絶滅危惧種他)や、最近採集した新しい標本(イチゴやスイカなど身近なもの)など、様々な標本を展示し、牧野富太郎の功績や標本作成技術の進歩を広めた。(4) シダの多様性:当日に日向緑地で採集した10種程度のシダを展示し、間近で観察してもらった。(5) 子供向けの企画:子供でも楽しめるように簡単なクイズを作成し、植物の面白さを伝えた。

<活動内容/具体的成果>
(1) 研究紹介:ポスターをじっくり眺める来場者が多く、当研究室のテーマをよく知ってもらえた。内容について興味を持っていそうな方には自ら説明をしたり、時には質問を受けたりして、良い研究紹介を行えた。(2) 牧野標本館について:牧野富太郎がどのような人物か、牧野標本館にはどれだけの標本があるのか、どのくらいの価値を持つ標本が保管されているのかを来場者に伝えられた。(3) 標本の展示:実際に見てもらうことで、標本の学術的な価値やその美しさを感じてもらえたと思う。古い標本に対しては「100年ほど前の標本が綺麗に残っているのがすごい」という感想が、新しい標本に対しては「色が残っていて綺麗だし見ていて面白い」という感想が多く聞かれた。(4) シダの多様性:シダに興味のある方には間近で葉や胞子嚢の形態を観察してもらい、シダの形態的多様性を感じてもらえたと思う。(5) 子供向けの企画:来場した子供は積極的にクイズに参加し、植物について楽しみながら学んでいた。また参加する大人も多く見られたので、皆が楽しめる良い企画だったのではないかと考える。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
今回のオープンラボは動物系統分類学研究室と同部屋での開催だったことで、動物好きの方にも植物の面白さを広めることができたと思う。ポスター展示では来場者が自身のペースで内容を理解しているのを横から見つつ、時折声をかけて理解を助けた。その際にはできるだけ、その研究のどこが面白いのかを伝えるように意識した。標本の展示では、体験型の企画となるように間近で観察してもらった。標本を見たほとんどの方が「これはどうやって作ったのですか?」などと積極的に質問してきたので、この企画は多くの来場者の興味を引くことがわかった。次回も継続してこの展示を行いたいと考えている。(M1 山田)

The implementation of the open laboratory was very interesting, especially the venue combined with laboratory of zoology made me and visitors can get the science of plants and animals easily. The visitors also looked like enthusiastic in making observations of several types of plants are displayed. Our fellow labor members were also hand in hand to serve every visitor who comes. I really enjoyed this positive activity(M2 Wita)

今回は、今年度2回目のオープンラボでした。今回はポスター、標本を見て頂き、植物のこと、研究のことを少しでも知って頂く機会になったと思います。小さなお子さまには、ハンドメイドの紅葉のしおりをお配りし、喜んで頂くことができました。このプレゼントは、とても良いアイディアだったと思います。また、ポスターに見入っていた方には、お声をかけさせて頂き、理解を深めて頂こうと心がけました。しかし、声をかけるタイミングがいまいちつかめなく、躊躇してしてしまった点が、今回の反省点であったと思います。次回はもっと積極的にお声がけをしていきたいと思います。

今回は標本館ではなく、教室で動物系統分類学研究室と合同で行ったことでメリットデメリット両方があった。メリットとしては1つの部屋で動物植物両方の系統分類に関する研究が見れるということからいつもは片方しか見ない方々にも見ていただくことができたと考える。デメリットしては、標本庫のツアーがなかったため大量の標本を保存していることや、その意義について普段よりも伝えることができなかったと感じる。しかし、少数ではあるが例年より多くの標本を展示していたため、興味を持っていただくことができていたと感じた。(M2荻原)

植物系統分類学研究室のオープンラボは、例年牧野標本館で行われてきた。しかし今回は、建物が工事中となってしまい、8号館での開催となった。これにより、毎年開催していた標本庫ツアーができなくなってしまった。そこで今回は、展示物に標本館の案内についてのポスターや押し葉標本、日向緑地から採集した植物を入れることにより、標本庫ツアーに行ったつもりになってもらうことを目的に企画した。実際当日も、現物があることにより興味を示した方は多かった。来年度は、標本庫ツアーができるというだけでなく、標本館自体が大きくなるので、うまく活用できるような企画をしたい。(M1酒井)
©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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