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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 環境微生物学研究室 大学祭オープンラボ
実 施 者: 品田美緒・猪崎風葉・出井愛理・チンウキン
実施場所: 8号館443室
実 施 日: 2017年 11月 3日
対  象: 大学祭来場者

<概要/目的>
微生物Party〜見えない世界の見つめ方〜という題で、主に大学説明会に来た学生及び保護者に向けてポスター展示等を通して研究室紹介を行った。なお具体的な内容は方法以下に示す。

微生物は地球上の様々な物質循環や代謝に関与し、私たちの生活や地球上の生態にとって重要な役割を果たしている。近年は食品や産業的応用への利用も注目されている。また、遺伝子解析技術の向上により未知の微生物についての研究が容易になり、研究分野としても注目が高まっている。しかし世間一般では、目に見えない微生物についての知識や関心は低い。私たちの研究室では“環境中の微生物のふるまい”について研究している。今回のオープンラボでは、大学説明会のときよりも幅広い参加者が予想されるため、私たちが普段活用している実験手法を生かしてより身近な微生物について取り上げ、実際に見て、知ってもらうことを目的とする。企画参加の学生においては、3つの目標を掲げる。1つ目は、微生物の基礎知識を再認識すること。2つ目は、自身らの研究分野について、一般の方々に分かりやすい説明をすること。3つ目は、企画から運営までを学生自身で担うことで、企画・運営の力を手に入れることである。

<方法/企画としての特徴>
学校説明会と同日に行ったため、対象は大学進学を目指すかつこの分野に興味がある人が多くなる。そこで高校生にも興味を持ってもらえるような題材を使用しつつ、大学の研究でどのようなことを行っているのかを簡潔にわかりやすく伝えることを目標とした。運営側の学生は、より幅広い人に向けた研究発表を通して自分の研究分野を説明する能力を向上させるとともにさまざまな人とのコミュニケーションを行うことを目標とした。

<活動内容/具体的成果>
事前の準備としてはビデオ制作、展示の準備を行った。

当日はより幅広いことを知っていただくために、微生物の概要や環境微生物学についてのポスター展示や、当研究室の主要なフィールドである中房温泉を疑似体験してもらうことを目的として拡大写真を展示した。また前回よりもより環境についてわかるような詳しいムービーや研究室紹介の要素も盛り込み、研究だけでなくキャンパスライフも紹介した。
研究対象であるバクテリアを培養下もの及び微生物群集のそのものや、身近な微生物を様々な方法で培養したものも展示した。
細菌のありのままの姿を見てもらうために顕微鏡でも微生物群集の観察を行えるようにした。またバクテリアの大きさなどに関するクイズも用意した。学生は参加者に積極的の話しかけ、こちらから質問を呼びかけるなどして、人が少ない時間帯は対話を増やした。
また前回に比べてより小さな子供の参加も見られたのでその子たちに対しても話をした。


おとずれた学生の多くは自分から話しを聞いてくれたりして研究室または学校生活に関わる点で理解を深めてもらうことができたと感じた。
また身近な微生物の展示により身近に感じる微生物の不思議や存在についても話をすることができた。
前回に比べてより幅広い層の方が来てくれたため、その時々に応じて対話をすることができた。これにより運営側の学生も、自分たちのより広い意味での研究分野について理解を深めることができた。また自分から話しかけるといったコミュニケーションも積極的に行った。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
It was my second time to involve the open lab. On that day, it was also our campus cultural festival. Many parents took their children to visit our laboratory. I found they were curious about the microbial world. We made some questions and samples in order to understand them further. Our members were patient to answer every question which visitors asked. I am so happy I can be a member of this team. (M2 チンウキン)

今回は企画書の作成や、展示用の部品などの作成を行った。また、当日の来場者への案内なども行った。
当日は小さな子供から大人まで、たくさんの方が来場した。オープンキャンパスとは異なり、多くの来場者が、バクテリアなどの微生物に親近感がなかった。そのため、より一般的な話題から入り、少し専門的な話を噛み砕いて説明する、という方法をとった。これは、来場者の方が分かりやすいだけではなく、私自身のためにもなった。研究で使っているバクテリアが、一体どのようなものなのか、この研究は何の役に立つのか、などを改めて考えるきっかけになったからだ。
しかし、やはり、我々のような狭い分野の基礎研究は、一般の方に理解してもらうのは困難であった。来年のオープンラボでは、より一般的に、噛み砕いた話ができることを目標とする。また、多くの方に興味を持ってもらえると尚良い。(M1 猪崎風葉)

今回は企画の段階でもう少し実験的なことを取り入れたくて疑似実験体験を企画していた。(培養の方法を変えると同じサンプルでも生えてくるものが異なる・CFU的考え方などのようなことがわかるプレートを用意し実際に考えてもらうなど)しかしプレート制作がうまくいか企画に倒れてしまったのが残念だった。
今回はOCだったため、前回に比べて幅広い層の方が来場した。そのため顕微鏡写真に納豆菌やヤクルトを使用してみるなどしたら小さい子の興味を含めて引くことができてよかった。まだよく意味が分からない年齢の子でも少しでも記憶に残っているといいと思う。また親御さん世代の方とも身近に感じる疑問を議論することができ、私自身の成長もあったと思う。来年度も来場者に合わせたオープンラボを行いたい。(M1 品田美緒)


©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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