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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: ニワトリ胚の観察(展示)-2007 大学祭オープンラボ-
実 施 者: 武政 智恵(発生プログラム研究室)
実施場所: 8号館教養実習室
実 施 日: 2007年 11月 3日
対  象: 大学内外の全ての人

<概要/目的>
 大学祭の本専攻オープンラボにおいて、私が研究材料として用いているニワトリ胚を用い、卵殻内で形態形成が起こる様子の観察を通じ、学内関係者や一般の方々に生物学への興味をもってもらうと同時に、生命の神秘を感じ取ってもらう。
 ニワトリの有精卵は約39℃で21日間温めるとヒヨコとして孵化する。今回は1日胚・2日胚・3日胚・5日胚を生きたままの状態で卵殻内から取り出したサンプルと、6日胚・9日胚・13日胚の軟骨組織のみを染色した骨染色サンプルを、実体顕微鏡で見てもらいながら、ニワトリ胚発生について説明する。希望されれば現在行っている研究内容についても説明する。
 以上の内容を実施することにより、企画者自身の説明能力、情報発信力の向上を図る。


<方法/企画としての特徴>
 本企画は、首都大学東京理工学研究科生命科学専攻で例年行われている大学祭オープンラボの企画のひとつである。オープンラボには、大学内だけでなく、近隣に住む多くの方が足を運んでくれるという点で学内関係者を対象に実施する企画とは一線を画す。そのため、子供から大人まで、生物学的な知識を要さずに企画の主旨を理解でき、かつ楽しめるような展示を心がけた。

<活動内容/具体的成果> 
 来場者には、普段見ることのないニワトリがヒヨコとして孵化する以前に心臓が拍動している様子や、 それによって血液が血管を流れている様子を見て、純粋に面白いと思ってもらえたようだ。
 子供にとって胚が「生きているのかどうか」はとても重要らしく、子供たちが生命について考えるきっかけにもなったように感じた。また、多くの中学生・高校生に生物学に対する興味を持ってもらうことができたと感じた。一方、大人では一般の方だけでなく理科教員や大学関係者の方には一歩踏み込んで研究の話をすることでより楽しんでいただけたと考えている。
 また、今回の企画は研究室のほかのメンバーの助けはあったものの企画・準備・実施を通じ基本的には一人で行ったため、要領よく展示の準備をするトレーニングになり、説明する機会も多かったため、来場者に興味を持ってもらえるような話し方を身に付けることができたと考えられる。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 ニワトリ胚の展示はこれまでに2回ほど行ったが、今回を含めいずれも好評であった。今後はより、来場者を楽しませることができるような展示方法を考えたい。

©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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