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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 細胞生化学研究室 オープンラボ「細胞の世界 〜RNAとタンパク質〜」
実 施 者: 大澤遥花、松田味蓉、宮田宗太朗
実施場所: 首都大学東京 南大沢キャンパス 8号館3階 東エレベーターホール
実 施 日: 2018年 8月 18日
対  象: オープンキャンパス来場者

<概要/目的>
当研究室にて行われている研究とそのバックグラウンドを、一般的に知られていると思われる知識(DNA、タンパク質などに関連すること)や高校生物の内容を織り交ぜながら知ってもらう。これにより、高校生物を軸にした内容と少し発展した知見を得て、生物学や生化学分野に興味を持ってもらうことを目的とした。
また、当研究室で行われた研究や今までに学んだ知識を再確認すると共に、来場者の方々からの質問からインスピレーションを得て、今後の研究におけるストラテジーに転化することを目的とする。

<方法/企画としての特徴>
本企画では、ポスター展示、実験器具の展示とこれらに関する説明を主に実施した。
ポスターは内容がわかりやすいように、適宜、図を入れることで視覚的にわかりやすいように工夫した。ポスターは、「SDS-PAGE, 免疫染色法の原理と方法」、「ユビキチン・プロテアソームシステムの概要」、「RNAの異常スプライシングと不良タンパク質」、「RNA結合タンパク質とそのはたらき」の4点を展示した。
また、実際に当研究室にて使用している実験器具の一部を展示・使用し、具体的にどのような実験を行っているか説明した。実験器具は、主にウェスタンブロッティングに用いる器具を展示した。また、ピペットマンなど、一部の器具に実際に触れてもらった。

<活動内容/具体的成果>
展示したポスターを見てもらい、質問に回答した。また、要望があれば、ポスターの内容を説明した。逆に、こちらから声をかけて質問を引き出したり、ポスターの説明を行ったりした。ポスターに書かれているテーマはそれぞれ異なっているが、一連の流れをもつように意識したため、その流れに沿って説明した。この際、高校生物学に対する相手の理解度を意識して説明するように心がけた。同時に、ウェスタンブロッティングに用いる器具類や実際の結果を見せて、理解の助けとした。
また、大学生活に関すること、入試に関すること、進路を決めた理由など、展示内容以外にもさまざまな質問を受けたため、これに対しても回答した。
全体を通して、興味を持って質問してくれる高校生が多かったと思う。また、学生だけでなく、保護者の方も興味を持って質問をしてくださった。もともと生化学分野に興味を持った高校生もいたため、このような学生はさらに興味を深めていたように見えた。
また、今回は化学科の研究室とエレベーターホールを共有してオープンラボを実施した。そのためかどうかは明確には言えないが、来場者の数としてはかなり多かったように感じた。
企画を実施した側としては、当研究室で行われていた各々の研究テーマについて再認識することができた。しかし、高校生に対して説明する際に伝わらない点が意外と多いと感じた。そのため、内容をもう少し簡単にしたり、導入部分をわかりやすくしたり、研究の目的や意義をよりわかりやすくしたりと、より一層の工夫が必要だと感じた。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
生物の知識がまだ浅い高校生に分かりやすく説明をするのは想像以上に難しかった。また、話し掛けるタイミングを伺うのも大変だった。一方で、説明をしながら「なるほど」や「凄い」などの反応を貰えた時はとても達成感を感じた。(M1 大澤遥花)

研究内容や生命現象について、高校生でも理解しやすいように、簡潔に説明するのはとても難しかった。しかし、熱心に話を聞いてくれたり、質問をしてくれる高校生も多くいて、充実した時間を過ごすことができた。想像以上に来場者がいて、対応が追いつかなくなってしまうことが何回かあったので、グループごとに説明をしたり、ポスターの説明をより簡潔にするなどの工夫が必要であると感じた。
ポスター作製など、今回は余裕を持った準備ができていなかったので、次回の大学祭では直前になって焦らないように準備したいと思う。(M1 松田味蓉)

生物を学んでいる学生、学んでいない学生のどちらに対しても、説明が複雑すぎたように感じた。高校生物の内容から導入するのではなく、一般生活に身近な事例(がん、病気など)から導入していっても良いのではないかと思った。とはいえ、興味を持って質問してくれる学生が多かったのは、ある程度は内容が伝わっているということだと思うので、良かった点なのだと感じている。保護者の方がかなり興味を持って質問してくださったのは意外だったが、これも内容がうまく伝わっていたことの裏返しなのではないだろうか。文章など、ポスターの構成はそのままに、次回以降はもう少し内容を一般的に身近な内容にしていきたいと思った。(M1 宮田宗太朗)

©2015 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University
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