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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 植物生態学研究室オープンラボ「はじめての生態学」
実 施 者: 田中紫苑、中越智也、西脇花恵
実施場所: 8号館2階263室
実 施 日: 2018年 11月 3日
対  象: オープンラボ来場者

<概要/目的>
 企画は、オープンキャンパスの参加者である高校生やその保護者、一緒に来場されるお子さんを対象に、当研究室の研究内容に興味を持って頂くとともに、生態学についての関心を高めることを目的とした。
また、企画を通して、改めて生態学の内容や自分たちの研究の意義や内容を再確認し、その理解を深め、来場された方からの質問を受けることで、新たな視点や研究内容をより深く発展させる。このことを目的とした。

<方法/企画としての特徴>
 展示は壁面にポスター類を配置し、実験卓上に実際に手に取れる形式で実物資料を配置した。これにより、視覚・触覚情報と文章情報を統合して理解できるようにする。具体的には、ポスターとして、「生態学とは」、「小笠原諸島での研究」、研究内容のポスター、南大沢キャンパスを中心とした多摩地区の航空写真を展示する。はじめの2枚のポスターで生態学の触りや首都大で生態学を研究する上での特徴を説明する。また、航空写真を展示することで、現在の多摩地区の森の分断化をわかりやすく説明できる。
 実際の植物を小地形ごとに展示することによって、生態学の疑問などが身近にあることを実感して頂くとともに、様々な植物が日向緑地に生育していることを知って頂ける。
 企画の特徴としては、実際に緑地の植物の展示を行うことで、より身近な植物について知りつつ、ポスターなどの説明も加えることで、生態学についてより身近に感じられることです。

<活動内容/具体的成果>
 1、研究室紹介
当研究室の紹介として、(1)(植物)生態学とはどんな学問か?、(2)小笠原諸島での食害と植生回復の研究例、(3)学生の行なった研究例。
(1)で生態学の概要を掴んでもらった後、(2)(3)というスケールの全く異なった研究を紹介し、材料や方法の幅広さを知ってもらえる構成にした。
 2、松木日向緑地に関する複合展示
松木日向緑地は都市部での残存林の一つとして知られている。その松木日向緑地に生育している植物をそれぞれの小地形ごとに展示した。また、松木日向緑地を中心とした周囲の航空写真を展示することにより、都市開発により都市部での森林の孤立化をより伝えられやすくなるように工夫した。
また、学生の行なった研究例の中にも松木日向緑地をフィールドとして行なっている研究もあるため、実際に展示している植物と関連付けつつ、説明することで、研究の説明もよりわかりやすく行うことができた。
 3、実物資料の展示
実物資料の展示は、コナラなど秋に種子を落とす種を中心に大まかな地形ごとに展示した。地形ごとに展示することで、日向緑地内に様々な地形が存在すること、その地形ごとに多様な種が存在していることがわかる。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 前期に行われたオープンキャンパスと比べると、今回は来場者は大きく異なった。大学見学などの高校生が減り、小さい子供を連れた家族や年配の方が目立ったように思う。これは同日に行われた大学祭による影響により大学近隣の方々が多く来場されたためであると考えられる。そのため、後期のオープンキャンパスでは研究などを紹介する対象をより広く捉え、多くの方に興味を持ってもらうための企画が必要であると感じた。他の研究室を覗くとスライム作りや顕微鏡など、手で触れたり器具を扱える展示は多くの来場者で賑わっていたように感じたので、そのような展示も導入するべきだと感じた。(M1 田中)

 大学祭の中での開催であったため、前回のオープンキャンパスと比べると、来場者の層が広かった。子どもから年配の方まで多くの方が来場された。今回のオープンラボでは、サブテーマとして「実りの秋」を掲げ、ドングリなどの展示も行った。身近な所でよく観察されるものであるためか、多くの方に興味を持って頂き、それらについて説明することができた。また、学生の研究についてのポスターと共に関連するような植物を展示することで、展示物からポスターの説明、というような流れも少しながら出来ていた。しかし、まだ入口付近での導入の説明などが十分に行えず、ただ植物を眺めるだけの方もいらっしゃったため、展示の方法や最初の説明の仕方については工夫をしなければならないと感じた。(M1 中越)

 今回のオープンラボでは、秋という季節に合わせ、実をつけている植物を主に展示することができた。種名・属名のラベルを設置するようにしたことで、来場者の反応も良かった。展示した植物やその種子散布について、簡単な説明のキャプションがあればもっと良くなったと思う。また、研究内容のポスターとともに対象種を展示したことで、研究の説明がしやすかった。ただし、教室の壁にポスター、中央の机に実をつけた植物、壁付近に実をつけない研究対象種を展示したため、中央の机の植物を見ている方にポスターを見てもらいにくかったり、実をつける対象種の展示とポスターの距離が遠くなってしまったりした。それにより研究の話への導入が難しくなっていたように思うので、展示の配置をもっとよく考えるべきだった。(M1 西脇)


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