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生命科学専攻
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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 東京都立南多摩中等教育学校4年生を対象とした ショウジョウバエを用いた進化遺伝学研究アウトリーチ
実 施 者: 佐藤 愛莉
実施場所: 東京都立南多摩中等教育学校
実 施 日: 2019年 3月 19日
対  象: 東京都立南多摩中等教育学校4年生(高校1年生)B,C組各37名

氏名:佐藤 愛莉, 佐藤 智士
実施日時:平成31年3月19日(9:00 〜 13:00)
実施場所:東京都立南多摩中等教育学校
対象者:東京都立南多摩中等教育学校4年生(高校1年生)B,C組各37名

<概要/目的>
大学ではどのような生物を用いてどのような研究を行っているかを受講者に伝え、生物学の楽しさや魅力をさらに知ってもらう。企画者は受講者の知識量に合わせ専門的な内容をまとめることで、研究者として重要なアウトリーチ力やコミュニケーション能力を向上させる。

<方法/企画としての特徴>
全日の3/18(月)には受講者が使用するハエをビンに仕分ける作業を行う。
当日3時間目はB組37名に、4時間目はC組37名にそれぞれ50分形式の講義を行う。
@前半ではショウジョウバエの基礎知識を説明し、受講者に実際にショウジョウバエの変異体5〜6種を実態顕微鏡を用いて観察してもらう。また、2種類の変異体を混ぜたものを観察し分けることを体験してもらう。企画者はこれの準備および補佐に当たる。
A自身のプレゼンテーションでは「多種多様な生物はどうしてうまれたか?」を中心のテーマとし、進化や種分化という現象について説明する。また、現在行っている実験を紹介し、大学院生の研究について紹介する。企画者は受講者の理解に合わせ適宜質問を受けるなどして進行する。
企画者は、受講者に合わせた実習やプレゼンテーションになるよう企画し準備を行うことで、改善点を発見し、引き続き気を付ける点にも気づくことが出来、今後のアウトリーチ活動に生かせる経験を得ることが期待される。
また受講者においては大学で行われている研究を知ることで、現在学習している一つの教科としての生物学が、普段疎遠な研究についてどのように結びついているかイメージしやすくなることが期待される。加えて、研究内容の紹介を通じて大学の様子を知ることは、今後の進路決定にも役立つものと考えられる。


<活動内容/具体的成果>
全日の3/18(月)には受講者が使用するハエをビンに仕分ける作業を行った。
当日3時間目はB組37名に、4時間目はC組37名にそれぞれ50分形式の講義を行った。
授業開始前までに一人一台の顕微鏡やライトを各テーブルに設置し、各班にそれぞれ1種類の変異体が入ったビンを3〜4本、2種類の変異体が入ったビンを3本配布した。授業の前半ではショウジョウバエの基礎知識をショウジョウバエ系統維持係の井出さんが説明し、そのあと受講者に実際にショウジョウバエの変異体を実態顕微鏡を用いて観察してもらった。適宜観察するときに着目してほしいポイントを説明し顕微鏡の調節などを行った。
自身のプレゼンテーションでは「多種多様な生物はどうしてうまれたか?」を中心のテーマとし、進化や種分化という現象について説明、現在行っている実験や研究テーマについて紹介した。次の授業が体育というクラスがあったので、残り時間に合わせ説明量を変えて対応した。


<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>

佐藤愛莉:

ショウジョウバエ変異体観察の補佐では過去のゼミナール入試での経験を活かし、ハエを初めて見る生徒でも違いが発見出来るよう助けた。4年生では生物が選択ではなく全員必修科目なので中には虫が苦手な生徒もいたが、多くは顕微鏡でなく肉眼で見ることで観察できていた。観察以前に顕微鏡関連で時間がとられてしまったので顕微鏡を設置した際にステージプレートを黒でなく白にして設置するべきだったと感じた。
変異体の観察では生徒は野生型とよく比較しながら観察していて、分かりにくい目の色や羽の長さなどの違いに気づいていた。プレゼンテーションでは比較的理解が難しいだろうと感じていた点もあったが、頷いて理解を示してくれる生徒も多く受講者と企画者のコミュニケーションを取りながら進行することが出来た。

佐藤智士:

本アウトリーチ活動では中高一貫の4年生(高等学校一年生に相当)に対して自身の研究内容の発表及び実際のハエを用いた観察を行ってもらった。将来的に生物を専攻しないであろう学生も多く存在するなか、大多数の学生に理解してもらうには少し難しい発表をしてしまったのではないかという反省点がある。しかしながら熱心に理解しようと、興味関心を向けてくれる学生も見受けられ、生物を専攻しない学生にとってもどのような研究が大学では行われているのか知るための機会を与えるという成果が得られたと思われる。今回のアウトリーチ活動から、次の機会には身近で分かりやすいトピックと、先端的な研究紹介のウェイトを工夫する必要があるという問題点を自身で理解することが出来た。







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