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「大学院教育改革支援プログラム」:アウトリーチ

タイトル: 都立桜修館中等教育学校臨海実習2019
実 施 者: 榎本萌花、近藤日名子、横塚未来、和田優之介
実施場所: 神奈川県葉山町鐙摺海岸
実 施 日: 2019年 6月 17日
対  象: 都立桜修館中等教育学校4年生160名

<概要/目的>
 海では動物界におけるほぼ全ての門の生物を観察する事ができるため、多くの動物門の体制を観察・学習するために、海産動物を採集することは非常に有意義である。特に海岸には多くの生物が生息しているため、効率よく生物の採集を行うことが出来る。本実習は実際に磯へ行き、生活環境も含めた生物の観察を五感を使って行う。それにより生物の多様性を実感し、系統学的な動物界の構成についての理解を深めてもらう事が、本実習の目的である。
 実習の現場となる海岸は、岩場が多く滑りやすいうえに、危険な生物もいるため、磯採集についての正しい知識がなければ、安全に実習を行うことができない。磯採集における注意点などを事前に高校生に正しく理解、徹底させ、安全かつ実りある実習にする事が強く求められる。そこで企画者は、高校生に対して高校で実施する事前指導では海の生き物に対して興味を持ってもらえるように、海の生き物クイズ等を行う他、当日怪我人が出ないように服装や磯の歩き方など安全面の指導を行う。また、指導員として協力してもらう大学院生へ向けた事前指導も行う。これらにより、自らの企画力、プレゼンテーション能力を向上させることも目指す。

<方法/企画としての特徴>
 この実習運営には、個々の受講者(高校生160名)への細やかな指導が求められる。本企画で企画者(4名)は大学院生の協力者(13名)を募り,臨海実習指導員チームを組織し運営した。実習当日は1班10名程度の高校生の各班に大学院生指導員1名が付き添い、高校生の磯採集の指導や安全の確保を行う。

<活動内容/具体的成果>
〇指導員事前打ち合わせ:6/17(月) 17:00-18:00、18(火) 12:00-13:00
 企画者と大学院生協力者の臨海実習指導員チームを構成し、役割分担や系統分類についての復習や安全確保の手段を事前に徹底・確認した。

〇高校生に対する事前指導:6/26(水)
 企画者は大学院生協力者(2名)を率いて事前に高校で実習概要(学習内容・方法・安全対策等)を指導した。
  1. 指導準備(6/25まで及び6/26 11:00-11:30):企画者は協力者を主導して事前指導内容や役割分担を決めた。高校生への配布資料を作成し、小冊子の折りたたみ作業を6/17, 18の協力者への事前指導の際にチーム全員で協力して行った。事前指導当日は、パワーポイントでの指導に必要な機材等の準備、会場準備の手伝い、事前指導の打ち合わせ等を行った。
  2. 事前指導(11:35-12:25):磯採集の注意点、系統分類学および動物界の構成についての簡単な講義、磯採集で観察される事が予想される生物の説明。                                  
  3. 片付け・打ち合わせ(12:30-13:00):指導に用いた機材等の片付け。および、臨海実習に向けて高校教員との最終確認。

〇実習:7/4(木)
当日の天候が雨かつ、強風の予報も出ていた為、実習は中止となった。

<感想/課題など(企画力/評価力/自主性等の向上を含む)>
 昨年までは指導員チーム全員が企画者であったが、今年度は中心メンバーの企画者が4名で他の学生は協力者という新体制を用いた。私は高校教員との連絡を取っていたこともあって、中心となって皆を率いる役割を担った。うまくリーダーシップを取るためには役割分担の際に皆の負担を均一にし、指示をする時には的確に行うことが必要だと感じた。
 今年度新たに指導員の磯の生物の知識を向上するために、googleフォームを利用し、生物の分類についてのクイズを作り、皆に回答してもらった。今回は実習自体がなくなってしまったため、役に立ったかのフィードバックは得られなかったが、来年度も行おうと考えている。
 高校での事前指導では、分類についてのクイズは例年通り好評で楽しんでいたように感じた。しかし、肝心の注意事項などは居眠りしてしまう高校生もいたため、次回からは所々クイズを挟み、注目してもらうための改善が必要だ。(榎本萌花)

 昨年までとやり方が今年度は変わった。うちの部屋が主体となって行っていた臨海実習だが、動物生態の人も入れた4人が主体者となって行うこととなった。役割分担をはじめ、企画自体の話を他の研究室の人も交えて行う初めての体験となった。私は、主担当として6月17日の臨海実習に指導員として参加する人たちの事前指導をおこなった。初めての人もいるので、当日の学生の流れ、TAの流れなどわかりやすく説明した。例年の注意事項とともに、とくにTAとして心がけること、TAがよく不安になることなども交えながら説明を行った。また、生徒の特徴を高校生に事前指導に行った榎本さんから聞いて、それも伝えた。
 例年、雨での決行、中止が問題になる。今年は、雨の予報が色濃くでていたが、実施に向けた準備を当日も行った。朝5時半に大学に集合し、榎本さんと準備をしているところで、中止の連絡がきた。例年通り、1時間前には、実習場所につき事前に磯確認する予定であった。湘南にもカツオノエボシが出たとの情報が昨年あり、4月に八景島でも出没情報があった。中止になったことは、残念であったが、他の研究室の人と臨海実習の企画段階から一緒に考える事は初めてでとても良い経験になった。(神経生物学研究室D1 近藤日名子)

今回は自分にとって3回目の参加だったが、今回からは昨年までと異なり企画者4名と他は協力者という体制に変更となった。そのため以前よりもさらに力を入れて参加するよう心がけた。特に、一部の協力者とは榎本さんが作成してくれたクイズを活用して、より詳しい知識を得られるように事前学習をおこなった。しかしごく一部の協力者としかおこなえなかった為、全体でより深い知識を得るための勉強会を開くべきだった。
当日は悪天候のため中止となってしまった。そのためどれほど知識が定着していたかは確認できなかった。それでもクイズを用いた勉強の効果は確かにあったと思われる。
(動物生態学研究室 M2 和田優之介)


私は2回目の参加で、企画者4名で行うという昨年度までとは変わった体制であった。今回当日は天候の関係で中止になってしまったが、当日までに事前指導を行ったり、磯にいる生物について学習し、知識を深めた。榎本さんの作成してくれたクイズは実際に、磯でみられる多様な動物を出題していて、動物門について学習するのにとても良い教材になった。実際に生徒に指導する機会があれば、クイズで学んだ動物についても紹介したいと思った。今回中止になってしまったのはとても残念だったが、実際に他の研究室の方と企画を立てるという貴重な経験ができたので良かったと思う。
(動物生態学研究室 M2 横塚未来)


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