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生命科学科・大学院生命科学専攻
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加藤潤一(教授)

連絡先
Tel:042-677-2569(内3668)
Email:jkato@tmu.ac.jp

研究内容
大腸菌染色体広域欠失株の作製
細胞増殖に最低限必須な全ての遺伝情報を同定するために、我々は染色体の比較的長い領域にわたる欠失変異株を系統的網羅的に作製しました。このような欠失変異を利用することによって、小さな必須遺伝子や、遺伝子をコードしない必須な染色体領域などをも含めた形で、全ての必須遺伝情報を同定できるのです。我々はこれまでに複製起点を除く染色体全領域について、必須遺伝子はプラスミドによって相補させた形で染色体広域欠失変異を作製し、その過程でいくつかの新しい必須遺伝子を見つけました。
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大腸菌ゲノム縮小株の作製
染色体広域欠失変異を組み合わせて、染色体の大きさを30%以上も小さくすることにも成功しました。このように大規模に染色体を改変した生物の作製は、世界で初めての例です。最終的には必須遺伝子群だけを持つ、"ミニ大腸菌"を、作ってみたいと思っています。
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大腸菌必須遺伝子群の機能解析
生きていくのに必須な遺伝子群を見つけるだけでなく、それらの細胞内での機能を全て明らかにしたいと思っています。そのために我々はまず遺伝学的な方法を使っています。必須遺伝子のミュータント(高温感受性変異株)を単離し、高温で培養した時の表現型を調べると、その遺伝子の機能に関するヒントが得られることがあります。またサプレッサーミュータント(抑圧変異株)を単離することによって、機能的に関連する他の遺伝子を見つけられることがあります。これらを手がかりに、生化学的、分子生物学的な方法によって、機能を具体的に明らかにしていきます。我々は特に染色体の複製、分配、細胞分裂の機構に興味を持っており、これまでにトポイソメラーゼIV、Hdaタンパク質、YqgFタンパク質など重要な因子を発見してきました。はこれまで難しくて解析が困難だった、定常期の生存に重要な遺伝子群、バイパスのある生育に必須な過程に重要な遺伝子群などにも取り組み、たくさんの興味深い知見を得ています。
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大腸菌の定常期における酸化ストレス耐性機構の解析
地球上の多くの生物は酸素に電子が渡ることで発生するいろいろな活性酸素種によって引き起こされる酸化ストレスを受けながら生きています。酸化ストレスは生物の老化、寿命を決めている要因の一つとも考えられています。我々は分子レベルで最も理解が進んでいる大腸菌をモデル生物として酸化ストレス耐性に関連する遺伝子を調べることによって、今までに知られていなかった新しい酸化ストレス耐性機構を見つけて来ています。
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研究業績

©2020 Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University